前(節)へ 次(節)へ

第1編 ≪人事行政≫

第1部 ≪人事行政の動き≫

第1章 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

I 人事行政の動き


1 人事行政をめぐる状況

今日、我が国は、グローバル化、高度情報化、少子高齢化などにより、社会経済システムの大きな転換期を迎えている。

このような社会経済情勢の変化に対応するため、国においては、規制緩和、地方分権、産業競争力強化等の施策が実施に移されるとともに、内閣機能の強化、中央省庁の再編成、独立行政法人制度の導入などを柱とする中央省庁等改革の準備が平成13年1月の実施に向けて進められている。また、同年4月の情報公開法の施行に備え、行政文書の開示体制の整備が図られるなど、新しい行政を目指した改革が着々と進行している。

また、民間企業においては、企業を取り巻く厳しい競争環境の中で、収益重視への経営転換や競争力の強化を図る観点から、事業のリストラクチャリング、業務のアウトソーシング及び分社化の取組が広がるとともに、組織のフラット化、能力・実績に応じた処遇システムの導入などを通じて、ライン中心の年功的な人事管理の見直しなどの改革が進められている。

2 公務員制度改革の取組

人事院は、時代の要請にこたえる公務員制度を構築するため、公務員の人事管理の全般的な見直しに着手し、柔軟で開放的な人事管理に向けて制度・運用の両面にわたる改革に取り組んできている。平成11年4月には政府において、国家公務員制度改革を含む「中央省庁等改革の推進に関する方針」が決定され、人事院に対しても必要な検討依頼がなされたところであり、人事院はこれらも踏まえつつ公務員制度改革を進めているところである。

また、この間、幹部職員を中心とした公務員不祥事が相次ぎ、行政及びそれに携わる公務員に対する国民の信頼を回復することが喫緊の課題となっている。

平成11年度において、人事院は、戦後初の年収減となる公務員給与の勧告、官民人事交流法の制定を受けた同法実施のための規則の制定、国立大学教官等の役員兼業の承認基準・手続の整備をはじめ、II以下に記述する様々な施策を行った。また、人事院に置かれた国家公務員倫理審査会(平成11年12月倫理法に基づき発足)は、内閣に対して国家公務員倫理規程の制定に関する意見の申出を行うなど、平成12年度当初からの同法の全面施行に向けた各般の準備を整えた。

本章では、平成11年度の人事行政の主要な取組と、それにかかわる今後の課題を報告する。


前(節)へ 次(節)へ
© National Personnel Authority