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第1編 《人事行政》

【第2部】 人事院の創立、変遷と国家公務員人事管理における現代的課題

第2節 国家公務員人事管理制度についての基本認識

1 現行の国家公務員人事管理制度の仕組み


個々の公務員に対する人事管理は、各省各庁の長が、任命権者として、あるいは服務を統督する者として、国家公務員法その他人事に関する法令に従って自律的な運用を行っているところであるが、中央人事行政機関として、人事院が中立・公正性などの観点から人事管理の基準を定め、また内閣総理大臣が各任命権者の行う人事管理の総合調整をするなどの業務を行ってきている。

能力本位で公務員の人事管理を行うメリット・システムは、近代国家に共通する公務員制度の原則であるが、我が国においても国家公務員法に定める「成績主義の原則」に基づく試験、任免、研修、分限、懲戒などの制度が着実に運用される中で、行政の継続性・安定性を支える職業公務員を確保し、育成するシステムが確立されてきた。

また、社会一般の情勢に適応するという原則に基づく人事院の勧告や意見の申出は、公務員の労働基本権制約の代償機能として受け入れられ、職員の適正な給与改定や処遇改善を実現し、社会に定着してきたと考えられる。

時代が急速に変化していく中で、行政や公務員の在り方について内閣機能の強化、民間活力の活用の推進、独立行政法人化など様々な課題が顕在化している。このため、公務員制度改革が近年、重要な政策課題として提起されているが、これら人事管理制度の見直しを進めるに際しては、次の2 で述べる点に留意する必要があると考える。


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