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第2編 《国家公務員倫理審査会の業務》

【第1部】 倫理制度に関するこの1年の主な動きと今後の課題

2 倫理制度に関する意見聴取及び意見交換


倫理審査会では、倫理保持施策の参考とするため、倫理制度や公務員倫理をめぐる諸問題について、各界から幅広く意見を聴取しており、また、各府省における倫理法・倫理規程の運用実態、倫理法・倫理規程に対する要望等の把握にも努めている。

(1) 有識者との懇談会等

倫理審査会では、倫理規程が施行されて以降、各界の有識者から、職員の倫理の保持の状況や倫理制度に対する評価、倫理の保持のための施策などについての意見聴取を続けているが、平成20年度は、東京及び札幌市において、企業経営者、学識経験者、報道関係者等、各界の有識者と倫理審査会の会長や委員との懇談会を開催したほか、学識経験者と倫理審査会会長との公務員倫理に関する対談を実施し、倫理法・倫理規程に対する評価、公務員倫理を保持するための施策など、公務員倫理に関するさまざまな意見を聴取した。

また、各府省の官房長等との懇談会を実施し、各府省における倫理法・倫理規程の運用状況や、業務への影響、倫理法・倫理規程に対する要望事項などを聴取した。

有識者との懇談会における主な意見
(2) 各種アンケート調査
ア 国家公務員に関するモニター及び公務員倫理モニターに対するアンケート調査

平成20年11月、人事院が募集した「国家公務員に関するモニター」(市民モニター)500人、及び倫理審査会が各界有識者(企業経営者、地方自治体の長、学識経験者、新聞社論説委員、労働組合役員、市民団体関係者等)に委嘱した「公務員倫理モニター」(有識者モニター)200人に対して、公務員倫理に関するアンケート調査を実施した。

そのうち、国家公務員の倫理感についての印象、倫理法・倫理規程における行為規制、通報制度について及び国家公務員の姿勢として不足しているもの・更に求められるものに対する基本的な評価は、次のようになっている。

(ア) 国家公務員の倫理感に対する印象

国家公務員の倫理感に対する印象について質問したところ、「倫理感が高い」又は「全体として倫理感が高いが、一部に低い者もいる」と回答した人は市民モニターでは56.0%、有識者モニターでは63.4%、「倫理感が低い」、「全体として倫理感が低いが、一部に高い者もいる」と回答した人は市民モニターでは25.8%、有識者モニターでは16.0%であった。(図1

[図1]国家公務員の倫理感について、どのような印象をお持ちですか。
(イ) 倫理法・倫理規程における行為規制

倫理法・倫理規程の行為規制について、どのように思うかを質問したところ、「妥当である」と回答した人は市民モニターでは73.1%、有識者モニターでは68.0%であり、「厳しい」又は「どちらかと言えば厳しい」と回答した人は市民モニターでは5.9%、有識者モニターでは21.2%、「緩やかである」又は「どちらかと言えば緩やかである」と回答した人は市民モニターでは20.3%、有識者モニターでは7.2%であった。(図2

[図2]倫理規程で定められている行為規制の内容全般について、どのように思いますか。
(ウ) 通報制度について

組織内における倫理法・倫理規程違反の未然防止と早期発見のための通報制度について質問したところ、「積極的に活用すべきである」と回答した人は市民モニターでは81.4%、有識者モニターでは68.9%であり、「慎重にすべきである」と回答した人は市民モニターでは15.0%、有識者モニターでは24.4%であった。(図3

[図3] 組織内における倫理法・倫理規程違反の未然防止と早期発見のために、職員の違反行為や不信を招く行為についての通報、いわゆる通報制度の窓口が各府省において整備されていますが、通報制度についてどのように思いますか。
(エ) 国家公務員の姿勢として不足しているもの・更に求められるもの

現在、国家公務員の姿勢として、不足している、あるいは更に求められると思うものがあるか質問したところ、市民モニターでは「国の予算の財源は国民の税金であるという自覚」と回答した人が最も多く、有識者モニターでは「国家公務員としての使命感、責任感」と回答した人が最も多かった。(図4

[図4] 現在、国家公務員の姿勢として、不足している、あるいは更に求められると思うものはありますか。必要だと思う順に3つ以内でお選びください。
イ 公益法人に対するアンケート調査

平成20年7月、事業を行うに当たって国から補助金・委託費等の交付を受けた公益法人(870法人)に対して、公務員倫理に関するアンケート調査を実施した。

そのうち、国家公務員の倫理感についての印象、倫理法・倫理規程の認知度、及び倫理法・倫理規程における行為規制に対する基本的な評価は、次のようになっている。

(ア) 国家公務員の倫理感に対する印象

国家公務員の倫理感に対する印象について質問したところ、「倫理感が高い」又は「全体として倫理感が高いが、一部に低い者もいる」と回答した人は76.3%、「倫理感が低い」又は「全体として倫理感が低いが、一部に高い者もいる」と回答した人は10.1%であった。(図5

[図5] 国家公務員の倫理感について、どのような印象をお持ちですか。
(イ) 倫理法・倫理規程の認知度

倫理法・倫理規程の内容をどの程度知っていたかを質問したところ、「よく知っていた」又は「ある程度知っていた」と回答した人は92.2%であった。(図6

[図6] このアンケートが届く以前、倫理法・倫理規程の内容についてどの程度御存知でしたか。
(ウ) 倫理法・倫理規程における行為規制

倫理法・倫理規程の行為規制について、どのように思うかを質問したところ、「妥当である」と回答した人は66.4%であり、「厳しい」又は「どちらかと言えば厳しい」と回答した人は30.3%、「緩やかである」又は「どちらかと言えば緩やかである」と回答した人は3.2%であった。(図7

[図7] 倫理法・倫理規程で定められている行為規制の内容について、どう思いますか。

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