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第2編 《国家公務員倫理審査会の業務》

【第1部】 倫理制度に関するこの1年の主な動きと今後の課題

3 倫理制度をめぐる状況と今後の課題


倫理法・倫理規程は、施行から9年が経過し、職員が遵守すべきルールとしておおむね定着してきたと思われるが、一方で個々の職員による遵守の状況をみると、倫理法等違反の件数は、顕著に増加する傾向にあり、いまだ一人ひとりの公務員の中に行動規範として十分に浸透・定着したとは言いがたい状況にある。特に平成20年度は、多くの府省の職員が、利用したタクシーの運転手から金品等を受領し、倫理法等違反により処分されるという事態が発生するなど、公務に対する国民の信頼を大きく揺るがす不祥事が発生し、各種アンケート調査の結果等からも、公務員倫理に対する国民の評価は依然として厳しいことがうかがわれる。

このような状況にかんがみ、倫理審査会としては、職員による倫理法等違反を防止するためには、職員への倫理法・倫理規定の周知・徹底を図ることはもとより、職員が日頃の業務遂行に当たり倫理法・倫理規定の精神に基づき行動するよう倫理意識を高めていくことが必要であると考えている。また、公務員と接触する機会の多い民間企業等に対しても職員の倫理の保持についての協力を求めるなど、積極的な広報活動を行うほか、各府省における職員の倫理の保持のための体制を充実・強化し、倫理法等違反行為を許さない健全な組織風土を実現するとともに、倫理法等違反が明らかになった場合には、迅速かつ厳正な対処を行うことで、国民の疑惑や不信を招く行為を防止し、公務に対する国民の信頼回復に努める必要があると考えている。


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