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第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

第1章 人材の確保、育成

2 時代の要請に応じた公務員の育成


時代の要請に応じた質の高い行政を提供するためには、有為の人材を確保するとともに、長期的視点に立って各役職段階に求められる資質・能力を伸ばすことができるよう計画的に職員を育成することが重要である。人事院としては、以下の取組を行うなど採用時から各役職段階において必要な研修の体系化と研修内容の充実を図っている。

各府省の行政運営の中核となることが期待される職員を対象とする府省合同幹部要員研修(行政研修)のうち、課長補佐級について、政策の企画・調整に当たる新任課長補佐おおむね全員に受講機会を付与することを目的に、平成22年度から、日程を8日間から3日間に短縮して実施した。

また、平成22年度に、各府省において次世代のリーダーとして期待される課長補佐級職員28名を対象として、「行政研修(課長補佐級)リーダーシップ研修」を新たに実施することとした。これは、本府省幹部職員となることが特に期待される者に対しては、府省の枠組みを超えた国民全体の奉仕者としての使命感、社会情勢の変化に対応し、新たな行政運営をリードする意思と能力、国際社会の中での対応能力や国際感覚などの資質・能力を向上させるために、質量ともに充実した内容のカリキュラムからなる研修が必要との考えに立つものである。同研修は、合宿研修と勤務時間外も活用した通勤研修の併用により、平成22年11月から平成23年6月までの間において、通算15日間の日程で、試行的に実施している。平成23年度においても、今回の試行結果を踏まえ必要な改善措置を講じつつ継続して実施する予定である。

このほか、人事院は、各府省とも調整を行うなどし、平成22年4月に採用された地方機関職員も含めた全ての職員に対し、人事院又は各府省が実施する採用時研修の受講機会を付与するとともに、これらの研修において、国民全体の奉仕者たる使命感や人権、公務員倫理、人事評価についての理解を深めさせた。

さらに、今後、国際会議等で主導的な役割を果たすなど国際社会で積極的な貢献をしていくために、特に高度の専門的能力及び知識を有する者を確保することも必要であることから、2年間諸外国の大学院に派遣し修士号を取得させる「行政官長期在外研究員制度」において、平成24年度より博士号を取得させるための派遣を行うこととしてその準備を進めている。また、諸外国の政府機関等に6か月間又は1年間派遣する「行政官短期在外研究員制度」においても、平成23年度より「公共政策コース」を新設し、シンガポール国立大学のリー・クアンユー公共政策大学院の客員研究員としてアジアの公共政策に関する研究に従事させるなど派遣先や研究内容について一層の多様化を図ることとしている。


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