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第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

第1章 人材の確保、育成

4 女性国家公務員の採用・登用の拡大


(1) 女性国家公務員の採用・登用の拡大に向けての取組状況

国の行政への女性の参画は、男女共同参画社会実現のために政府全体として積極的に取り組むべき重要な課題である。このため、人事院策定の「女性国家公務員の採用・登用の拡大に関する指針」(以下「指針」という。)に基づき、各府省は平成22年度(2010年度)までの目標を設定した「女性職員の採用・登用拡大計画」を策定し、具体的な取組を進めてきた。

このうち採用については、各府省と協力して行った人材確保活動の強化や各府省の積極的な取組によって、平成21年度に政府目標(Ⅰ種試験事務系区分の女性採用割合を平成22年度頃までに政府全体として30%程度)が前倒しで達成された(30.2%)ものの、平成22年度(26.3%)、23年度(26.5%(内定))の状況は30%を下回っており、引き続き努力が必要である。

また、管理職等への登用についても、採用拡大の効果が徐々に反映されつつあり、能力・実績に基づく人事管理や職域の拡大によって女性職員の登用が今後拡大することが期待されるが、採用の拡大に比べ、大幅な改善はみられないことから、各府省におけるより一層の取組が不可欠である。

図2 Ⅰ 種試験事務系(行政・法律・経済)区分の申込者・合格者・採用者に占める女性の割合の推移図3 役職者に占める女性の割合(行政職(一)、指定職)
図2 Ⅰ 種試験事務系(行政・法律・経済)区分の申込者・合格者・採用者に占める女性の割合の推移図3 役職者に占める女性の割合(行政職(一)、指定職)
(2) 指針の改定と今後の課題

政府において、平成22年12月17日、「第3次男女共同参画基本計画」が閣議決定され、平成27年度末までの政府全体としての成果目標が定められた。具体的には、国家公務員採用試験からの採用者に占める女性割合を30%程度、国の地方機関課長・本省課長補佐相当職以上に占める女性割合を10%程度、同様に、本省課室長相当職以上を5%程度、指定職相当を3%程度とすることなどの目標が定められている。人事院は、有識者の意見を聴取しつつ、同基本計画を踏まえ、平成23年1月、人事院会議決定で指針の改定を行い、同14日、各府省に通知した。

主な改定内容は、①府省全体及び部局等の適切な区分について、目標、目標達成に向けての具体的取組等を定めること、②登用を阻害する要因の見直しや転勤自体の必要性の見直し、キャリアパスの多様化等についても検討を行うこと、③各府省は、職員への職務経験の付与に当たっては適切な指導・育成を、付与後においては必要な支援を行うことなどである。

人事院は、指針の改定に併せ、各府省や職員にとって参考となるよう、官民双方における先行事例等をまとめた冊子を作成、配布し、ホームページでも公開した。さらに、平成23年2月15日に各府省人事担当課長からなる「女性職員の採用・登用拡大推進会議」を開催し、指針の周知、徹底を図るとともに、意見交換を行った。

改定された指針に基づき、各府省は平成27年度(2015年度)までの目標を設定した「女性職員の採用・登用拡大計画」(以下「計画」という。)を策定し、計画的に取組を推進していくこととなる。

人事院としては、各府省の策定した計画の進捗状況について定期的に把握、公表していくこととなる。また、各府省での実効ある取組につなげていくよう、実効性のある募集・啓発活動に取り組むとともに、女性職員研修やメンター導入のための研修の実施、意識啓発や女性職員が働きやすい勤務環境の整備を行うなど、各府省と連携して女性職員の採用・登用の拡大を目指した具体的な取組を一層強化していくこととしている。


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