前(節)へ 次(節)へ

第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

第3章 公務員の高齢期の雇用問題

1 65歳までの段階的な定年延長の提言とその実現に向けた取組


平成25年度以降、現在60歳から支給されている公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が65歳へと段階的に引き上げられることに伴い、官民ともに60歳で定年退職しても年金支給開始までの間に無収入となる期間が発生することとなる。

既に民間企業に関しては、65歳までの雇用確保措置が高年齢者等の雇用の安定等に関する法律によって義務付けられており、公務についても、65歳までの雇用確保措置が必要となる。この点については、国家公務員制度改革基本法により、雇用と年金の接続の重要性に留意して、定年を段階的に65歳に引き上げることについて検討することとされている。人事院としては、同法の趣旨を踏まえるとともに、各府省による再就職のあっせんが禁止され再就職によることなく公務内で能力を発揮させることができる人事管理への転換が求められていることも考慮すると、来るべき本格的な高齢社会において公務能率を確保しながら職員の能力を十分活用していくためには、公的年金の支給開始年齢の引上げに合わせて、定年を段階的に65歳まで延長することが適当であると考えている。

こうした考え方の下、平成22年8月の給与勧告時の報告では、「定年延長に向けた制度見直しの骨格」を示し、平成22年中を目途に成案を得るよう検討を進めた。骨格のポイントは以下のとおりである。

しかしながら、定年延長を行うに当たっては、役職定年など各府省における組織活力を確保するための方策や、給与と働き方の問題などの各府省の人事管理に直接関わる重要な問題があり、その影響も大きいことから、平成22年12月段階では、適切な制度設計には、なお、慎重な詰めの検討が必要と考え、中間段階の検討事項の整理として「高齢期雇用問題に関する検討状況の整理」を関係者に示した。これに基づき、早期の意見の申出に向けて、定年延長の下での人事管理の在り方、役職定年制の在り方、短時間勤務などによる多様な働き方の実現等の論点について関係各方面から意見を聴取するなど、鋭意検討を進めている。


前(節)へ 次(節)へ
©National Personnel Authority