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第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動き

第3章 人材の確保、育成

2 時代の要請に応じた公務員の育成


時代の要請に応じた質の高い行政を提供するためには、有為の人材を確保するとともに、長期的視点に立って各役職段階に求められる資質・能力を伸ばすことができるよう計画的に職員を育成することが重要である。

人事院は、各府省の行政運営の中核となることが期待される職員を対象に、各役職段階において、国家公務員としての資質・能力の向上、府省を越えて協力して施策を行うための相互の信頼関係の醸成等を目的として府省合同幹部要員研修(行政研修)を実施している。平成23年度は、3月11日に東日本大震災が発生したことから、その被害状況や各府省における復旧・復興支援の取組状況等を考慮し、新規採用者に対する研修については、例年4月初旬に2泊3日で実施している合同初任研修を中止するとともに、5月から実施している初任行政研修の期間を1週間短縮する等の措置を講じた。また、その他の各役職段階別研修において、「危機管理・防災対策における行政の役割、行政官の在り方」などの東日本大震災や危機管理を題材とする科目を多く取り入れるなどして、我が国行政が直面する重要な課題に関する講義、演習を集中的に実施した。

また、今後、国際会議等で主導的な役割を果たすなど国際社会で積極的な貢献をしていくために、特に高度の専門的能力及び知識を有する者を確保することも必要であることから、原則として2年間諸外国の大学院に派遣し修士号を取得させる「行政官長期在外研究員制度」において、平成24年度から修士号取得者等を対象に博士号を取得させるため2年間を限度に派遣を行うこととしてその準備を進めた。さらに、諸外国の政府機関等に6か月間又は1年間派遣する「行政官短期在外研究員制度」においても、平成23年度から、アジアの公共政策に関する知見を深めさせることを目的として、シンガポール国立大学の一機関の「リー・クアンユー公共政策大学院」に新たに派遣するとともに、国際機関における業務の運営方法に関する知見を深めさせることを目的として、平成24年度から経済協力開発機構(OECD)への派遣コースを新設するなど派遣先や研究内容について一層の多様化を図ることとしている。


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