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第1編 《人事行政》

【第2部】女性国家公務員の採用・登用の拡大に向けて

第2章 民間企業における女性登用等の取組

第1節 民間企業における女性登用等の現状


昭和61年の男女雇用機会均等法施行以降、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律、雇用保険法による育児休業手当金の創設、次世代育成支援対策推進法など、民間企業における女性の活躍を支援する各種の法整備や、行政施策が行われてきたところであるが、我が国の民間企業における管理職等への女性登用という点についてみれば、国家公務員と同様に、必ずしも十分に女性の登用が進んできたとは言い難い。

例えば、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によれば、男女雇用機会均等法施行前の昭和60年と、直近の平成25年の役職別管理職に占める女性の割合(企業規模100人以上)をみると、民間企業の部長相当は1.0%から5.1%、課長相当は1.6%から8.5%、係長相当は3.9%から15.4%と伸びているが、この間約30年が経過していることを考慮すると、部長や課長に相当する役職に登用される女性の数は、その伸びが十分ではなく、いまだに低い状況にあると言わざるを得ない(図13)。

図13 役職別管理職に占める女性の割合の推移

また、平成24年度「雇用均等基本調査」によれば、民間企業のポジティブ・アクション(固定的な役割分担意識や過去の経緯から男女労働者の間に事実上生じている格差を解消するために企業が行う自主的かつ積極的取組)の取組状況は、企業規模5,000人以上で71.4%が「取り組んでいる」と回答する一方で、企業規模30人以上では、32.5%が「取り組んでいる」と回答するにとどまっている。大企業ほど女性の活躍支援に積極的に取り組んでおり、規模の小さい企業ではあまり取組が進んでいない状況が認められる。さらに、最近の報道等の論説をみると、女性の活躍を促進していくための課題として、従来型のポジティブ・アクション(女性の採用・職域の拡大、仕事と家庭生活の両立支援策による女性の勤続年数の延長、経営層・管理職・男性従業員の意識改革、女性管理職の増加等)に加えて、育児によるキャリアブランクを埋める方法、所定外労働時間の多い正社員の働き方自体の見直し、男性の家事・育児への積極的な参加などの新たな課題が挙げられることが多くなっている。


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