前(節)へ 次(節)へ

第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動き

第1章 適正な公務員給与の確保

3 改正国公法等の下での級別定数等の運用等


(1)級別定数等の運用

職務の級の定数は、職員の給与決定の土台となる勤務条件であることから、従前、その設定及び改定は、労働基本権制約の代償機能を担う人事院が所掌してきた。改正法(平成26年5月30日施行)により一部改正された国公法及び給与法において、級別定数の設定・改定及び指定職の号俸決定方法は、組織管理の側面を持つことから、内閣総理大臣の所掌に属するものとされたが、同時に、級別定数等は勤務条件の側面を持つものであり、その設定・改定等に当たって、代償機能が十分に確保される必要があることから、人事院の意見を聴取し、これを十分に尊重することが定められた。

平成26年度当初に人事院が設定・改定を行った級別定数等については、改正国公法等の下で改めて内閣総理大臣が設定する必要があることから、人事院は、5月28日、内閣総理大臣に対して「指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸決定の方法並びに職務の級の定数の設定及び改定に関する内閣総理大臣の定めに関する意見の申出」を提出し、併せて労働基本権制約の代償機能としての人事院の意見の申出の意義や級別定数等の運用上の留意点について言及する人事院総裁談話を発表した。内閣総理大臣は、これに基づき級別定数等の運用基準に関する内閣総理大臣決定を定めるとともに、人事院の意見の申出どおり平成26年度の級別定数等の設定を行った。

平成26年度の年度途中において政府が行った機構の新設改廃及び定員の増減等に対応して、人事院は、指定職俸給表の号俸の決定又は職務の級の定数の設定に関する意見の申出を計13件行い、内閣総理大臣はいずれも人事院の意見の申出どおり級別定数等の設定を行った。

また、「級別定数の運用について」(平成26年5月30日内閣総理大臣決定)において、各府省が指定職の号俸や級別定数を運用する際に、各府省から申出があり、特別の事情から人事管理上やむを得ず内閣総理大臣決定の定める基準により対応することが困難と認める場合、内閣総理大臣は一時的に別段の運用を定めることができるとされ、その場合にはあらかじめ人事院の見解を聴いてこれを反映するものとされている。平成26年度において、人事院は指定職の号俸の運用に関する見解の申出を計3件行い、内閣総理大臣はいずれも人事院の見解どおり別段の運用の定めを行った。

一方、内閣総理大臣への機能移管後初めての予算関連の定数改定となる平成27年度級別定数の設定・改定に際して、人事院は、平成26年8月末の各府省要求に始まる予算編成過程において、労使双方の意見を聴取するとともに、処遇に関して職員構成の変化による世代間の不公平や府省間の不均衡が生じないこと等に配慮しつつ、級別定数の設定・改定案を作成し、平成27年1月に予算概算閣議決定に対応する意見の申出を行い、同年3月には内閣総理大臣通知に対応する意見の申出を行った。これを受けて、政府の予算概算閣議決定及び予算書に人事院の意見の申出どおりの級別定数等が盛り込まれ、内閣総理大臣は、平成27年4月1日、人事院の意見の申出どおり級別定数等の設定・改定を行った。

(2)規則の改正

改正法による改正後の給与法において、指定職俸給表適用職員の職務を同表に定める号俸に分類する基準となるべき標準的な職務の内容を人事院が定め、同表の適用を受ける職員の号俸は内閣総理大臣の定めるところにより決定することとされたことに伴い、指定職俸給表適用職員の職務を号俸に分類する基準となるべき標準的な職務の内容を新たに定めるため、規則9−8の一部を改正するとともに、同職員の俸給月額を定める規則9−42(指定職俸給表の適用を受ける職員の俸給月額)を廃止した(平成26年5月29日公布、同月30日施行)。


前(節)へ 次(節)へ
©National Personnel Authority