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第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動き

第2章 人事行政の公正の確保

2 人材の育成


(1)公務における人材育成・研修に関する研究会

円滑かつ的確な行政運営を行うとともに、適正な職場環境を整備するためには、全体の奉仕者としての使命感や倫理感とともに、公務員として求められる高い能力や資質を有する国家公務員の育成が極めて重要である。

特に近年における公務を取り巻く厳しい状況を踏まえると、若手職員について、全体の奉仕者としての使命感を徹底するとともに、行政の複雑化・高度化に対応できるよう実践的な能力を強化することが必要となっている。また、管理職員については、若手職員の意識の変化や情報通信機器の普及による職場環境の変化に応じた指導・育成やコミュニケーションの方法を体得させることが必要となっている。

今後とも、こうした状況や各府省のニーズ等も踏まえ、職員に必要とされる能力や資質を的確に伸長させるため、人事院として、より適切な研修を実施していく必要がある。こうした認識の下に、人事院では、平成26年12月に学識経験者から構成される「公務における人材育成・研修に関する研究会」(座長:原田久立教大学法学部教授)を設け、公務員として求められる能力・資質、公務における人材育成をめぐる課題、今後の人材育成・研修の方向性等について検討を行っている。

(2)初任行政研修の拡充

平成9年度から始まった初任行政研修は、採用直後に行われる府省庁の垣根を越えた合宿研修として、政府職員としての一体感が醸成される機会になるとともに、福祉施設や地方自治体等での実地体験などを通じ、国民の視点に立った行政を遂行するための姿勢を学び、全体の奉仕者である行政官としての基本的な心構え・基礎的素養を身に付けさせる機会として定着している研修である。

平成26年度においては、総合職試験等に基づく採用者数の大幅増により、初任行政研修の受講者数も大幅に増加したことから、コース数を4コースから5コースに増やすとともに、科目や現場訪問の訪問先の多様化を図った。また、英語によるコミュニケーション能力向上の重要性に鑑み、駐日在外公館職員との英語による意見交換の回数を増やした。

(3)行政研修(課長補佐級)におけるグローバル化対応の推進

行政研修(課長補佐級)は、政策の企画立案等の業務の中核となる課長補佐級の職員を対象に、幅広い視野から行政の在り方等について考察させ、国民全体の奉仕者としての使命感を徹底させることやリーダーシップの在り方を学ぶことなどを目的とした研修であり、課長補佐昇任後おおむね1年以内の職員を対象としたコースのほか、様々な特色を有するコースを実施している。

このうち、国際的な業務に対応できる人材の育成の一環として、英語を使用言語として実施する「国際コース」においては、日本人研修員29人、外国人研修員13人が参加したほか、日本語を使う通常の研修でも、日本語での受講が可能な外国人研修員を積極的に受け入れた結果、外国人の参加者数が増加した。そのほか、フィリピン派遣コースを実施するなど、行政のグローバル化に対応するための研修の充実を図った。


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