第1編 《人事行政》

【第1部】 人事行政この1年の主な動き

第1章 適正な公務員給与の確保

2 給与勧告の取扱い等

(1)給与勧告の取扱い等

ア 給与勧告の取扱い

政府は、給与関係閣僚会議を平成27年8月7日及び12月4日に開催して給与勧告の取扱いを協議し、同年12月4日の閣議決定において、人事院勧告どおり給与改定を行うとともに、同年4月から実施している給与制度の総合的見直しを着実に推進するものとされた。また、平成28年1月4日、「一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、第190回国会に提出された。同法案は、衆議院内閣委員会、参議院内閣委員会における審議を経て、同月20日の参議院本会議で可決・成立し、同月26日に公布された。給与法等改正法のうち民間給与との較差に基づく給与改定については、平成28年度以降の期末手当・勤勉手当に関する改定を除き、同日から施行され、平成27年4月1日に遡及して適用された。平成28年度以降の期末手当・勤勉手当に関する改定については、平成28年4月1日から施行された。

イ 規則の改正

民間給与との較差に基づく給与改定に関する規則は、平成28年度以降の期末手当・勤勉手当に関する規則を除き、給与法等改正法の公布に併せて平成28年1月26日に公布・施行し、改正後の規則の規定は、平成27年4月1日に遡及して適用した。また、給与制度の総合的見直しに関する規則及び平成28年度以降の期末手当・勤勉手当に関する規則は、平成28年2月1日に公布し、同年4月1日から施行した。

主な改正等の内容は、次のとおりである。

(ア) 民間給与との較差に基づく給与改定に関するもの

① 俸給の特別調整額

俸給表の改定によって職務の級における最高の号俸の俸給月額が引き上げられたことに伴い、当該俸給月額の100分の25に相当する額となっている俸給の特別調整額の支給額を改めるため、規則9−17(俸給の特別調整額)の一部を改正した。

② 初任給調整手当

医療職俸給表(一)適用職員等に支給される初任給調整手当の支給限度額が引き上げられたことに伴い、職員の区分及び期間の区分に応じた支給額を改めるため、規則9−34(初任給調整手当)の一部を改正した。

③ 期末・勤勉手当

勤勉手当の支給割合が引き上げられたことに伴い、平成27年12月期及び平成28年度以降の成績率の基準を定めるため、規則9−40(期末手当及び勤勉手当)の一部を改正した。

④ 地域手当

地域手当の各支給地域、大規模空港区域及び医師特例の支給割合について、給与制度の総合的見直しによる見直し後の支給割合と見直し前の支給割合との差に応じ、0.5%から2%までの幅で引上げを行うため、規則9−49(地域手当)の一部を改正した。

⑤ その他

俸給表の引上げ改定に伴い、職員が昇格等をした場合の号俸対応を変更するため、規則9−8(初任給、昇格、昇給等の基準)の一部を改正するとともに、新たに規則9−140(平成27年勧告改正法附則第2条の規定による最高の号俸を超える俸給月額を受ける任期付職員の俸給月額の切替え)及び規則9−141(平成27年勧告改正法の施行に伴う給与の支給等の特例)を制定した。

(イ) 給与制度の総合的見直しに関するもの

① 地域手当

地域手当の各支給地域、大規模空港区域及び医師特例の支給割合を引き上げるため、規則9−49の一部を改正した。

② 単身赴任手当

単身赴任手当の基礎額及び加算額を引き上げるため、規則9−89(単身赴任手当)の一部を改正した。

(2)平成27年度に行われた級別定数の設定・改定等に関する意見の申出等の取扱い

平成28年度級別定数の設定・改定等に関する人事院の意見の申出を受けて、政府の予算概算閣議決定及び予算書に意見の申出どおりの級別定数等が盛り込まれ、内閣総理大臣は、平成28年4月1日、意見の申出どおり級別定数の設定・改定等を行った。

また、平成27年度の年度途中の機構の新設及び定員の増減等に対応する指定職の号俸の決定及び級別定数の設定に関する8件の人事院の意見の申出を受けて、内閣総理大臣はいずれも意見の申出どおり級別定数の設定等を行った。

さらに、指定職の号俸の運用に関する人事院の見解の申出について、内閣総理大臣は見解の申出どおり別段の運用の定めを行った。

(3)「扶養手当の在り方に関する勉強会」の開催

扶養手当の在り方について、具体的な検討を行うに当たっての論点整理のため、学識経験者から意見を聴取する場として、「扶養手当の在り方に関する勉強会」を平成27年11月から平成28年3月まで3回開催した。