第1編 《人事行政》

【第3部】 平成27年度業務状況

第5章 職員の勤務環境等

第2節 健康安全対策

1 健康の保持増進

(1)心の健康づくり対策

近年、心の健康の問題による長期病休者の数が長期病休者全体の数の6割を超える状況が続いている。

こうした状況を踏まえ「職員の心の健康づくりのための指針」(平成16年勤務条件局長通知)に基づき、各府省における職員の心の健康づくり対策に重点的に取り組んできている。

  1. ア 心の健康づくり研修を人事院の本院及び各地方事務局(所)(全国10か所)で開催した。
  2. イ 過度のストレスがなく、いきいきとした職場の実現を目指す職場環境改善の推進を図るため、平成24年10月に各府省に提示した「「心の健康づくりのための職場環境改善」について」(平成24年職員福祉局長通知)に基づく取組を行う府省に対して、職場環境の把握のための調査の実施、調査結果のフィードバック等の支援を行うとともに、各府省の担当者等への研修を実施した。
  3. ウ 専門の医師等が対応し、各府省の職員、家族等が利用できる「こころの健康相談室」(全国10か所に設置)を開設している。平成27年度における相談件数は、合計148件であった。
  4. エ 心の健康の問題による長期病休者の職場復帰及び再発防止に関して、専門の医師が相談に応じる「こころの健康にかかる職場復帰相談室」(全国10か所に設置)を開設している。平成27年度における相談件数は、合計187件であった。
  5. オ 「心の健康づくり対策推進のための各府省連絡会議」を平成28年1月に開催し、ストレスチェック制度の実施に向けた今後の対応等について、意見交換を行った。
  6. カ 平成27年1月に作成した職員がセルフケアに関する知識を身に付けるための自習用の研修教材『こころの健康について〜職員セルフケア教材〜』(e-ラーニング教材)を改訂し、全府省に配布した。

(2)精神及び行動の障害による長期病休者数調査

職員の心の健康づくりに関する施策の検討に資するため、一般職の国家公務員のうち、平成26年4月1日から平成27年3月31日までの間に、引き続いて1月以上の期間、精神及び行動の障害のため勤務していない者を対象に「精神及び行動の障害による長期病休者数調査」を実施した(平成25年度より、5年に1度の「国家公務員長期病休者実態調査」を実施しない年度に実施)。

平成26年度における精神及び行動の障害による長期病休者は、3,389人(全職員の1.24%)であり、平成25年度調査に比べ61人減少している。性別にみると、男性は2,691人(全男性職員の1.19%)、女性は698人(全女性職員の1.47%)となっている。また、精神及び行動の障害による長期病休者数の全職員に占める割合を平成25年度調査と比べると、平成25年度調査の1.26%に比べ0.02ポイント低下している(表5−1)。

表5-1 精神及び行動の障害による長期病休者数及び全職員に占める割合の推移
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(3)国家公務員死因調査

職員の健康管理及び安全管理の向上に資するため、平成26年度中に死亡した一般職の国家公務員について「国家公務員死因調査」を実施した(3年ごとに実施)。

平成26年度における在職中の死亡者は252人(死亡率(10万人に対する率)は91.9)で、前年度より24人減少(死亡率は8.8ポイント低下)した。死因では、病死が192人で前年度より7人減少し、災害死が60人で前年度より17人減少した。災害死のうち、自殺は45人で前年度より14人減少し、死亡率は21.5から16.4と低下した。

また、主要死因別順位及び死亡率をみると、前回調査(平成23年度)と同様に、第1位は「がん」で死亡率は40.1(前回調査より6.5ポイント上昇)、第2位は「自殺」で死亡率は16.4(前回調査より4.3ポイント低下)、第3位は「心疾患(心臓病)」で死亡率は14.2(前回調査より5.6ポイント上昇)となっている(表5−2)。

表5-2 主要死因別順位及び死亡率(国民との比較)
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(4)健康診断の実施状況等

各府省の報告を基に把握した平成26年度の一般定期健康診断の受診率は、前年度に比べ、二つの検査項目で上昇し、その他の検査項目では低下した。総合的な健康診査(いわゆる人間ドック)の受診者は、全職員の40.3%と、前年度と同率であった。なお、一般定期健康診断は、肺の検査、循環器検査、胃の検査など必要な検査項目について実施された(資料5−1)。

また、有害な業務又は健康障害を生ずるおそれのある業務に従事する職員を対象とした特別定期健康診断の受診率は93.3%で前年度に比べ0.8ポイント上昇した。