報道資料 「平成22年度初任行政研修の実施について」
4月22日発表
人事院は、5月10日から、平成22年度初任行政研修を実施する。本研修は、4月に国家公務員採用試験の結果に基づき行政職俸給表(一)2級の官職(これに相当すると認められる官職を含む。)に採用された各府省の初任係員を対象に行政政策に関する討議や社会福祉施設及び地方自治体における実地体験などのカリキュラムに重点を置いて行うものである。研修期間は5週間である。
1 研修の目的
将来、本府省の行政部局において政策の企画・調整の衝に当たると期待される新規採用職員について、①倫理観、使命感の涵養、②行政ニーズの多様化、国際化等への対応、③セクショナリズムの弊害の排除を基本的な視点として、国民全体の奉仕者としての自覚、国民全体の視点から施策を行うための基礎的素 養・見識を養うとともに、研修員相互の理解と信頼を深める。
2 研修の対象者
原則として国家公務員採用試験の結果に基づき行政職俸給表(一)2級の官職(これに相当すると認められる官職を含む。)に採用された職員のうち、将来の行政の中核要員として必要な知識・能力等の向上を図るにふさわしい者として各府省が推薦する者(570名)とする。
3 実施方法及び内容
| (1) | 合宿を主体に(一部通勤により)、実施する。 |
| (2) | 社会福祉施設における「介護等実地体験」及び地方自治体(全国の市町村)における「地方自治体実地体験」(各1週間)を実施する。 |
| (3) | カリキュラムは、別表1のとおり。 |
4 実施日程及び場所
| (1)日程 | 4コースに分けて実施する。(別表2参照) |
| <Aコース> 5月10日(月)~6月11日(金) | |
| <Bコース> 5月17日(月)~6月18日(金) | |
| <Cコース> 5月24日(月)~6月25日(金) | |
| <Dコース> 5月31日(月)~7月 2日(金) | |
| (2)実施場所 | 人事院公務員研修所 (埼玉県入間市宮寺3131) |
| 生産性国際交流センター(神奈川県三浦郡葉山町湘南国際村) | |
| 所定の社会福祉施設 (介護等実地体験の派遣先) | |
| 所定の地方自治体 (地方自治体実地体験の派遣先) |
別表1 平成22年度初任行政研修カリキュラム
| 分類 | 科目 | 実施方法 | 時間数 | ねらい |
| 体験を通して行政の在り方を考える | 介護等実地体験 | 講義、実地体験 | 50 | 社会福祉施設における介護補助業務等の実地体験を通じて、社会や地域の在り方について考え、国民の立場に立ってものを見ることの重要性を学ぶ。 |
| 地方自治体実地体験 | 講義、実地体験 | 39.5 | 地方自治体行政の現場を訪問し、実地体験や自治体職員、地域住民との意見交換等を通じて、地域の多様性、生活実態、住民の意識やニーズ等についての認識を深める。 | |
| 国際行政の現場 | 講義、座談会 | 3.5 | 国際的な業務の最前線で活躍した経験に基づく生きた話を聞き、国際情勢や我が国の置かれている立場、諸外国との交渉や国際協力の在り方などについて認識を深める。 | |
| 日本への期待 | 講義、座談会 | 3.5 | 我が国に勤務する外国大使館職員の話を聞き、国際社会における我が国の立場、今後期待される我が国の役割等について認識 を深める。 | |
| 公共政策の在り方を多角的に検証し考える | 政策課題研究 | 講義、討議、発表 | 20.5 | 府省横断的な政策課題について調査研究を行い、縦割りを超えた班別討議及び長期的展望に立った具体的な政策提言を通じて,国民全体の奉仕者としての自覚、問題発見能力、問題解決能力、表現力等行政官として求められる資質を涵養する。 |
| 政策形成の実際と行政官 | LF | 2.5 | 各府省の企画官等による、各府省が取り組んだ行政課題を題材とする講義、質疑を通じて、実際の政策形成に当たって必要と なる視点と手続、関係者との調整の在り方、マスコミとの関係等について学ぶ。 | |
| 行政政策事例 | 講義、討議、発表 | 22.5 | 歴史的意義の大きい過去の行政事例を題材として、当時の困難な状況の下で取るべき方策を模索した関係者から話を聞き,批判的な視点も含めて多角的な立場から見た「行政官として取るべき行動」について,率直かつ自由に討議することで,行政官としての使命感や識見,問題解決能力を涵養する。 | |
| 政策ディベート | 実習 | 13 | 研修員の間での公共政策の在り方に関する討議を通じて、幅広い観点から物事を考えることを学ぶ。また、対立した二つの立場や客観的な審判という立場でそれぞれ考えることにより、相手に受け入れられる効果的な説明をするための論理的思考力を養い、相手の意見を的確に把握することを身につける。 | |
| 全体の奉仕者としての使命と職責について考える | 行政官として | LF、討議 | 4.5 | 各府省の事務次官等から、自らの経験に基づいた行政官としての心構えに関する話を聞き、国家公務員としての自覚と使命感を醸成する。 |
| 公務員倫理を考える | 演習 | 2.5 | 事例研究などを通じて、倫理的な行動の在り方について検討し、実践への動機づけを図る。 | |
| 古典に学ぶ | LF | 2.5 | 古典を通じて、リーダーとしての心構え・素養について考える。 | |
| 人権 | LF | 2.5 | 障害者、犯罪被害者等、人権問題に直面した者から自らの経験に基づく話を聞き、我が国が抱える人権問題の現状を認識するとともに、基本的人権に対する意識を高める。 | |
| メディアから見た行政 | 講義 | 2.5 | 行政に求められる説明責任や透明性、パブリックオピニオン等に関する講義を通じて、国家公務員としていかにメディアと関わっていくべきか、メディアを通じて行政が意思表示するに当たっての重要な視点は何か等について考える。 | |
| 公文書の意義とその管理 | 講義 | 1.5 | 行政機関における公文書管理の意義、我が国の現状とその問題点について、講義を通じて理解・意識を深める。 | |
| 人事評価 | 講義 | 1.5 | 人事評価制度の基本的な知識を把握するとともに,組織の中で働くことの基本を正しく理解する。 | |
| メンタルヘルス | 講義、演習 | 2 | 現在、職員を取り巻く環境、様々な要因からストレスが増え、メンタル面でのセルフケアの必要性が増大している。このため、メンタルヘルスに関する理解を深めるとともに、職場での人間関係や組織運営の在り方の改善などストレスへの対応について考える契機となるよう、講義及び演習を 行う。 | |
| 接遇 | 講義 | 1.5 | 公務員を見る国民の目が厳しくなっている中、国民全体の奉仕者として、行政サービスの受け手である国民等に いかに対応すべきかを考え、学ぶ。 | |
| 諸行事 | 開・閉講式、オリエンテーション等 | 11 | ||
| 合計187時間 | ||||
注)1 研修科目、時間等は、事情により変更することがある。
2 「LF」とは、レクチャー・フォーラムの略で、前半に講義を行い、後半に質疑応答・意見交換を行う。
別表2 平成22年度初任行政研修日程
