平成29年度退職公務員生活状況調査の結果について
―3年ぶりに国家公務員の定年退職者の就労・生活状況を調査―

平成30年3月30日

給与局生涯設計課

 人事院は、国家公務員の定年退職後における就業の状況及び収入・支出等の状況を把握することにより、国家公務員の雇用と年金の接続の在り方や今後の職員の生涯設計に関する施策等を全般的に検討するための基礎資料を得るため、平成28年度の一般職国家公務員(行政機関及び行政執行法人)の60歳定年退職者のうち調査実施時点(平成29年9月1日)で所在が確認できた3,792人を対象として、平成29年8月から10月にかけて「退職公務員生活状況調査」を実施しました(有効回答率76.3%)。(前回調査は平成26年)
 調査結果の概要は、次のとおりです。

【調査結果の主なポイント】

○ 約8割が定年退職後も働きたいと思ったと回答

○ 何歳まで働き続けたいと思ったかについて、「65歳」と回答した者が約6割、65歳以上と回答した者の合計が約8割

○ 約9割が仕事に就いており、そのうち約8割の就労先は「国の機関の再任用職員」

○ 民間企業等で就労している者はフルタイム勤務が約8割であるのに対し、国の機関の再任用職員として就労している者はフルタイム勤務が約5割

○ 今後の生活についての不安に思うこととして多かった回答は、「自分の健康」、「家族の健康や介護」、「日常の生活費などの家計」であり、いずれも約7割

○ 今後の公務の高齢者雇用制度として「定年年齢の引上げ」が適切と回答した者が約8割。そのうち約8割が適切と考える定年年齢は「65歳」と回答

 回答者の基本属性

 (1) 平成28年度の一般職国家公務員(行政機関及び行政執行法人)の60歳定年退職者のうち調査実施時点で所在が確認できた3,792人が対象。有効回答者数は、2,894人(有効回答率76.3%)
 (2) 男性が93.1%(前回調査82.9%)、女性が5.8%(同13.1%)(注)
 (3) 退職時における給与制度の適用区分は、給与法適用職員が95.7%(前回調査82.5%)、行政執行法人職員が3.7%(同12.3%)(注)
   (注)今回の行政執行法人の職員及び女性の比率の低下は、前回は調査の対象であった独立行政法人国立病院機構が、平成27年4月に特定独立行政法人(現・行政執行法人)から除外されたことに伴い対象外となったことによると考えられる。

 

 定年退職時の就労希望の状況  

 (1) 定年退職後も働きたいと思った者は、84.4%(前回調査78.3%)
 (2) 定年退職後も働きたいと思った者について
   @ 働きたいと思った理由は、「生活費が必要」が最も多く88.3%(前回調査69.4%)
   A 働きたいと思った勤務形態は、「フルタイム勤務」が55.7%(前回調査54.4%)、「短時間勤務」が38.5%(同36.4%)
   B 何歳まで働き続けたいと思ったかについては、「65歳」と回答した者が最も多く55.3%(前回調査60.1%)であり、65歳以上と回答した者を合計すると75.1%(同75.8%)。

 

 現在の就労状況  

 (1) 調査時点において仕事に就いている者は、86.1%(前回調査78.3%)
 (2) 仕事に就いていない者(13.9%)が仕事に就いていない理由は、「しばらく休んだ後、また考えたい」が最も多く45.9%(前回調査51.8%)
 (3) 就労先は、「国の機関の再任用職員」が80.8%(前回調査70.0%)、「民間企業」が6.9%(同14.3%)

 

 再任用職員の就労状況  

 (1) 勤務形態は、フルタイム勤務が50.6%(前回調査50.2%)、短時間勤務が47.4%(同47.4%)
 (2) 再任用の希望に際し重視した事項(複数回答)は、「勤務地」が86.2%(前回調査77.2%)、「仕事内容」が66.8%(同57.1%)
 (3) 再任用後の官署は、「退職時と同じ官署」が66.5%(前回調査73.8%)
 (4) 再任用後の仕事内容・ポストにおいてこれまでの知識・経験を活用できると回答した者は、77.6%
 (5) 再任用についての満足度は、「満足」又は「ほぼ満足」と答えた者の割合が、「勤務地」は87.4%(前回調査88.2%)、「仕事内容」は64.4%(同65.8%)、「勤務形態・勤務時間」は63.3%(同63.1%)、「ポスト・格付け」は44.4%(同50.1%)、「給与」は21.1%(同26.0%)

 

 民間企業等での就労状況  

 (1) 勤務形態は、フルタイム勤務が77.7%(前回調査77.4%)、短時間勤務が20.2%(同16.9%)
 (2) 仕事を探した方法は、「友人、知人の紹介」が34.7%で最も多いが、前回調査(51.7%)と比較して減少しており、「ハローワーク、人材紹介所等のあっせん」が20.2%で増加している(前回調査12.7%)

 

 家族、家計等の状況  

 (1) 家族構成は、「夫婦二人暮らし」が最も多く35.3%(前回調査30.8%)、次いで「夫婦と独身の子」が32.9%(同29.0%)
 (2) 自宅に居住している者が85.4%(前回調査85.8%)
 (3) 世帯の家計の状況は、就労者、非就労者ともに「ゆとりはないが、赤字でもない」が最も多い(就労者35.3%、非就労者37.9%)
    赤字が出る場合の対応は、「退職手当を取り崩す」が最も多く67.9%(前回調査74.3%)、次いで「退職手当以外の預貯金等を取り崩す」が61.1%(同55.5%)

 

 その他  

 (1) 今後の生活について不安に思うことは、「自分の健康」が最も多く71.5%、次いで「家族の健康や介護」が69.2%、「日常の生活費などの家計」が66.1%
 (2) 退職する前に知っておけば良かったことは、「年金、保険などの知識」が最も多く58.9%、次いで「退職金などの資産運用の知識」が33.3%
 (3) 今後の公務の高齢者雇用制度として「定年年齢の引上げ」が適切と回答した者が76.9%(前回調査49.5%)、「現行の再任用制度で希望者全員を雇用」は13.2%(同38.9%)
    適切と考える定年年齢は、「65歳」と回答した者が最も多く76.6%

「退職公務員生活状況調査」の統計情報はこちら 




給与局生涯設計課生涯設計企画官 矢島 恵理子
      同 特別研修研究員 宇多 民也
     電話 3581-5311(内線2228,2226)
        3581-3996 (直通)

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