「指定職以上の職員に係る贈与等報告書(平成20年度分)及び本省審議官級以上の職員に係る株取引等、所得等報告書(平成20年分)の提出状況等について」
平成21年7月22日
国家公務員倫理審査会
1.贈与等報告書について
 平成20年度分の贈与等報告書は、各四半期ごとに本省課長補佐級以上の職員から各府省等に対して提出され、そのうち、指定職以上の職員の提出した贈与等報告書については、その写しが国家公務員倫理審査会に送付されており、審査会ではその審査、分析等を行っている。
贈与等の報告制度の概要
(1)  本省課長補佐級以上の職員は、事業者等からの贈与等(1件5千円を超えるもの)に関する報告書を、各省各庁の長等に提出する義務を負っている。
(2)  提出された報告書のうち、1件2万円を超えるものは、閲覧の対象となる。
(3)  指定職以上の職員の報告書の写しは、国家公務員倫理審査会に送付される。
(1)提出数及びその内訳(別添参照)
 指定職以上の職員に係る贈与等報告書の写しの送付件数は、2,558件となっており、その内訳は、金銭、物品等の供与関係(以下「贈与関係」という。)が113件(4.4%)、飲食の提供等関係(以下「飲食等関係」という。)759件(29.7%)、報酬関係1,686件(65.9%)となっている。
 これを前年度と比べると、総件数で301件の増(13.3%)となっている。その内訳は、贈与関係が2件の減(−1.7%)、飲食等関係が100件の増(15.2%)、報酬関係が203件の増(13.7%)となっている。
 なお、贈与等報告書を提出した職員は623名であった。

(2)提出数の多い府省等の状況
 100件以上の報告書が提出されたのは、法務省、外務省、厚生労働省、農林水産省及び国立病院機構の4省1特定独立行政法人であった。
@  法務省は、昨年度比44件増の585件で、前年度に続き最多の送付があった。その内訳は、報酬関係が多くなっているが、その大半が著述によるものである。
A  外務省は、昨年度比75件減の331件となっている。飲食等関係に占める割合が大きく、その提供者は外国企業・外国団体、マスコミ及び民間企業等である。
B  厚生労働省は、昨年度比73件増の476件となっている。報酬関係に占める割合が大きく、内訳の主なものとしては、著述、講演となっている。
C  農林水産省は、前年度比14件増の118件となっている。飲食等関係に占める割合が大きく、その提供者は、財団・社団法人等である。
D  国立病院機構は、前年度比75件増の390件となっている。その全てが報酬関係であり、内訳の主なものとしては、講演、討論・座談会となっている。
(3)審査の概要等
 送付された報告書について審査を行った結果、調査中の2件を除き、不適切な贈与や高額過ぎる報酬等を受けたケ−スは見受けられなかった。各内訳ごとの概要は、次のとおりである。
@  贈与関係の主なものは、スポ−ツ・観劇等のチケット39件、書籍21件、食料品20件等となっており、その贈与者の主なものは、民間企業、外国企業・外国団体及び外国政府・国際機関である。
 また、2万円を超えるものが25件あり、このうち最も高額なものは10万円(自治体からの物品供与)である。
A  飲食等関係の提供者の主なものは、財団・社団等が458件、外国政府・国際機関68件、外国企業・外国団体66件及び民間企業65件となっている。
 また、2万円を超えるものが20件あるが、これらは財団・社団等、外国企業・外国団体及び民間企業の記念式典の出席或いは企業トップとの意見交換等によるものである。
B  報酬関係の主なものは、著述が950件、講演428件、討論・座談会212件となっている。このうち100万円を超えるものが1件あるが、これは著述によるものである。10万円以下のものが1,512件と報酬関係の大半を占めている。
2.株取引等、所得等報告書について
 平成20年分の両報告書は、平成21年3月1日から同月31日までの間に本省審議官級以上の職員から各府省等に対して提出され、その写しが国家公務員倫理審査会に送付されており、審査会ではその審査、分析等を行っている。両報告書の提出の状況及び審査の状況は、次のとおりである。
株取引等、所得等の報告制度の概要
(1) 株取引等報告書について
 本省審議官級以上の職員は、前年において行った株券等の取得又は譲渡(本省審議官級以上の職員である間に行ったもの)に関する報告書を、各省各庁の長等に提出する義務を負っている。
(2) 所得等報告書について
 本省審議官級以上の職員(前年1年間を通じて本省審議官級以上の職員であった者)は、所得金額及び贈与税の課税価格に関する報告書を、各省各庁の長等に提出する義務を負っている。
(3) 両報告書の写しは、国家公務員倫理審査会へ送付される。
(1)株取引等報告書の提出数等
 各府省等から送付された報告書の写しの件数は、60件と前年より2件の減となっている。
 審査の結果、職務と関係のある事業者等からの不適切な株式等の贈与や国民の疑惑や不信を招くような取引等は見受けられなかった。
(2)所得等報告書の提出数等
 各府省等から送付された報告書の写しの件数は、1,311件と前年より41件の増となっている。
 審査の結果、職務と関係のある事業者等からの不適切な贈与や報酬など国民の疑惑や不信を招くようなものは見受けられなかった。
以  上
(別添)
 
指定職以上の職員の贈与等報告書の提出件数(平成20年度)
         
府 省 等 名
 
金銭、物品
等の供与
飲食の提供等
 
報 酬
 
合 計
 
 会計検査院    11     2    13
 人事院       13   15
 内閣官房    2  2  4
 内閣法制局      4   4
 内閣府    14  76  90
 宮内庁        1  1
 公正取引委員会  2    7   9
 国家公安委員会  5   7   36  48
 警察庁  2  23  40  65
 金融庁     51  2  53
 総務省     13  36  49
 公害等調整委員会         0
 消防庁      7  7
 法務省  31  56  498  585
 公安調査庁       4  4
 外務省  62  230  39  331
 財務省   4   32  1  37
 国税庁   1  14  1  16
 文部科学省      30  30  60
 文化庁      17  17
 厚生労働省  1 34  441  476
 社会保険庁    1    1
 中央労働委員会      
 農林水産省  2  112  4  118
 林野庁    27  3 30
 水産庁    7     7
 経済産業省     27  2  29
 資源エネルギー庁     1  1  2
 特許庁         0
 中小企業庁         0
 国土交通省     64  4  68
 船員労働委員会        0
 観光庁     2     2
 気象庁       4  4
 海上保安庁    1  4  5
 海難審判庁          0
 運輸安全委員会          0
 環境省   1      17  18
 小       計  113  759 1,296 2,168
(独法)国立病院機構     390 390
 合       計 113 759 1,686 2,558
       
(注)1 船員労働委員会及び海難審判庁は、平成20年10月1日に廃止された。
   2 報酬とは、原稿料、講演料等である。