☆総合職試験「政治・国際」区分の担当者へのインタビュー☆
○ 総合職試験(大卒)の「政治・国際」区分の見直しを担当した人事院人材局のA参事官に聞く


Q 今回、「政治・国際」区分の試験内容の見直しをしたねらいについて教えてください。

A
  近年の様々な情勢の変化に伴い、大学入学時や卒業時の進路選択、グローバル化を意識した大学教育等、学生の状況は大きく変わってきています。
  また、公務においても行政課題の複雑化、グローバル化が進んでおり、既存の専門分野に捕らわれることのない多様な人材の確保が不可欠となっております。
  総合職試験の法文系では「法律区分」や「経済区分」からの採用がこれまで多かったのですが、このような変化に対応するためにこれまで国家公務員を目指す学生が少なかった分野からの学生も総合職試験を受けてもらうべく、今回、「政治・国際」区分の試験内容を大きく見直したところです。
 更に、この見直しによって国際関係を専攻している学生の受験者が増加することを期待していますが、これらの学部は女性の割合が高く、公務で活躍する女性の採用・登用の拡大を図ることにも資すると考えております。
   

Q 近年、「政治・国際」区分からの採用が少なかったということですが、今回の見直しにより、採用数は増えるのでしょうか?また、合格者数はどうなるでしょうか?

A  各府省の採用担当者の話を聞くと、必ずしも特定の区分にこだわっているわけではなく、人物本位で採用選考活動を行っています。「政治・国際」区分からは採用しないとあらかじめ決めている府省は見受けられません。 したがって、各府省は「政治・国際」区分からも優秀な人材を採用したいと考えているのですが、学生側に各府省の求める人材像といった情報が十分に伝わらずに、(採用選考活動で学生と採用府省のミスマッチが起こっていたため、)官庁訪問が十分行われなかったことから、結果的に、近年「政治・国際」区分からの採用が少なかったのではないかと考えられます。
 今回の見直しで「政治・国際」区分として新たな分野の人材が入ってくることに対する各府省の期待も高まってきているところがあります。これを契機に各府省の求める人材像といった情報を積極的に学生に発信していきます。
 各府省における採用は最終合格後の官庁訪問で決定されますが、各府省と訪問する学生の意識のズレをなくすことにより、各府省でのマッチングの可能性が高まり、採用数の増加につながることが期待されます。合格者の人数については、申込者数や試験結果にもよりますので、あらかじめ申し上げることは困難ですが、採用数の増加につなげるためには、思い切って増やしたいと考えています。
   

Q 試験内容の見直しは、平成28年度の試験からということですが、平成27年度の試験は、今までのまま、ということですか?

A   今般のグローバル化の進行や、女性の採用・登用の拡大を進めるために、各府省において法律・経済区分以外からの採用意欲も高まってきています。
 平成27年度試験の内容は現行のままですが、各府省は優秀な人材であれば試験区分にかかわらず積極的に採用する意向です。したがって、平成27年度においても「政治・国際」区分の合格者の人数を増やすことで当該区分からの採用増につなげていきたいと考えています。自分の力を大きなステージで発揮したい意欲ある学生にはぜひチャレンジしていただきたいと思っています。
   

Q 「政治・国際」区分から採用された場合、もっぱら国際的な業務を担当することになるのでしょうか?

A   採用後の業務は各府省によって異なります。更に府省の違いだけでなく個人の適性に応じた業務付与がなされていると思います
  国家公務員の魅力にスケールの大きい様々な仕事を行うということがあります。各府省の説明会等の情報も「採用情報ナビ」を通じて、随時提供していきますので、積極的にご参加いただき、幅広い業務を扱う国家公務員の仕事の魅力を肌で感じて欲しいと思います。
   

Q どのような府省が、「政治・国際」区分から採用を考えているのか、あるいは、各府省がどのような人材を求めているのか、どうすれば分かりますか?

A  「政治・国際」区分の見直しのリーフレットには各府省が新しい「政治・国際」区分にどのような人材を期待しているのかまとめていますので、参考にしてください。
 しかしながら、各府省の状況を理解するにはそれだけでは不十分です。人事院、各府省が実施している啓発活動、広報活動等に参加して公務の魅力、やりがいを直接感じていただきたいと思います。
 また、メールマガジン(国家公務員試験採用情報ニュース)を通じて各府省がどのような人材を求めているのか等の情報も提供していきたいと考えていますので、ぜひ登録していください。
http://www.jinji.go.jp/saiyo/merumaga/mailmagazine.htm
   

Q 最後に、「政治・国際」区分の受験を考えている人に、メッセージをお願いします。

A   皆さんの考えている自分の将来像…漠然としたイメージの人もいれば、具体的に取り組みたい仕事が固まっている人もいると思います。その将来の選択肢の一つとして国家公務員を真剣に検討してみてください。行政課題が多様化、複雑化しており、その解決に困難を伴うものもありますが、それだけにやり遂げたときの達成感は大きく、また、その過程で皆さんも大きく成長していくことができます。
  皆さんが国の行政という大きなステージでその力を存分に発揮することを期待しています。
総合職試験(大卒)の「政治・国際」区分の問題作成を担当した人事院人材局のB首席試験専門官に聞く

Q 具体的に、平成28年度から、試験内容がどう変わるのでしょうか?

A  キーワードは、「専門分野の重視」と「問題選択の自由度の拡大」の2つです。
 「専門分野の重視」については、専門多肢選択式試験における必須問題の科目数を限定し、政治学、国際関係、憲法の3科目とします。
 「問題選択の自由度の拡大」については、専門試験の多肢選択式、記述式とも問題選択の幅が広がります。多肢選択式では選択問題として、30題の中から任意の15題を、記述式試験では8題の中から任意の3題を選択して解答することとなります。
 また、新たな出題として、「国際事情」が多肢選択式に、「国際関係B」が記述式に加わりますし、多肢選択式、記述式とも英語による出題を拡大します。
   

Q 選択の幅が広がる、ということですが、どのような勉強をしていけば良いのかが分かりません。具体的な出題範囲は、どうなりますか?

A  専門試験は多肢選択式、記述式とも、政治学や国際関係についての基礎的な知識を習得しているか、専門分野を学ぶことを通じて問題を的確に見つける方法、解決策を見いだすための分析の方法、正しい結論を得るための論理的な思考力などを習得しているかなどをみる出題内容となっており、大学での授業でカバーされる出題範囲となっています。
 大学での授業を通じて備えた知識を使っていろいろ考えてみるという経験を積んでいれば、特別に受験勉強をする必要はありませんが、試験の前には大学で使った基本的な内容の教科書で一通り復習してみることをおすすめします。出題は、出題の意図を理解したうえで、知識を引き出し、考えることで解答できる内容となっていますので、問題文や選択肢をよく読むことが大切です。
 問題の選択についてですが、選択に際して科目の縛りはありませんので、ご自身の得意な分野や関心のある分野を中心に選択されるのが良いのではないでしょうか。
 例えば、政治学を専攻していて、行政や法律にも関心を持っている場合は、多肢選択式では、行政法、民法、行政学、国際法などの中から15題を選択することが考えられます。国際関係を専攻していて、国際経済などにも関心がある場合には、国際法、国際事情、経済学、経済政策などの中から15題を選択することが考えられます。また、幅広く社会科学の勉強をしてきた方は30題の中から15題を選ぶことが可能です。
 記述式についても同様に、ご自身の得意分野を思い浮かべていただき、例えば、政治学専攻の方は、政治学、行政学、憲法の3科目、国際関係専攻の方は国際関係A,国際関係B、国際法の3科目を選択することなどが考えられます。
   

Q 英語による出題が増えるということですが、具体的に教えてください。

A  新設科目の「国際事情」、「国際関係B」はすべて英語による出題とする予定です。「国際事情」は、各国事情などに関する新聞や雑誌の記事、ニュースなどを素材として出題します。「国際関係B」は英文による出題、日本語による解答となります。
 どちらの科目とも大学での授業、研究などで英語の文献や資料を読んだことがある方、英字新聞・英語ニュースなどに触れる機会の多い方には取り組みやすい出題内容となるのではと考えています。
 なお、専門多肢選択式試験では、既に様々な科目において英語による出題を行っていますが,28年度試験からはこれらについても出題数を増やす予定です。
   

Q 「政治・国際」区分の受験を考えている人に、メッセージをお願いします。

A  行政は、ますます複雑化し、地球規模での解決が求められる課題に日々取り組んでいます。政治学や国際関係などを専攻する中で、社会全体を視野に入れ、グローバルな視点に立って、国と国あるいは人と人とがどのように秩序やルールを作っていくのかなどを考えたことがある方々の活躍が期待されています。皆さんのチャレンジをお待ちしております。