職 員 紹 介
  
         
根岸辰太朗   松崎貴弘 八木潤
   
大阪税関 関西空港税関支署 情報第1部門・審理官   財務省関税局業務課品目分類第二係長   関税中央分析所 第2分析室・分析官
平成26年採用 総合職(化学・生物・薬学)   平成24年採用 T種(理工T)   平成14年採用 U種(化学)
  

  
根岸辰太朗
 
大阪税関 関西空港税関支署 情報第1部門・審理官
 
平成26年採用 総合職(化学・生物・薬学)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
薬学(医薬品の費用対効果に関する研究等)
 
◇ 志望動機は?
 業務説明会です。官庁訪問の直前の、それもたった30分程度の説明で、私の第一志望は決まりました。説明会では「不正薬物の密輸取締り」、「偽造医薬品の差し止め」、「薬物の分析を行う関税中央分析所」のような薬学に関連しそうな言葉が出てくる一方、「税の徴収」、「テロ対策」、「国際交渉」といった専門外ながらも興味をそそられる言葉も多くあり、財務省・税関の業務の、範囲の広さと奥深さを感じました。「この先薬学で食べていく自信はないけど、今までやってきたことを無駄にはしたくない…」と考えていた私の心に強く響きました。 
 
◇ 採用後の経歴は?
 1、2年目は財務省関税局で、税関に関わる政策の企画・立案に携わり、法律の制定や伊勢志摩サミット対応、国際会議への出席などを経験しました。
 3年目は打って変わって税関に出向し、旅客の荷物検査や密輸事件の調査といった税関業務を行っています。
  
◇ 日々の仕事の様子は?
 財務省関税局での勤務では、デスクワークを基本としつつも、資料の作成、会議の準備・メモとり、国会対応のため泊まり込みなど何でもゴザレでした。また、主に税関の担当者との打合せのための国内出張が多く、国際会議出席のための海外出張もありました。
 税関での勤務は上に書いた通りです。もし関空内で見かけても、絶賛嫌疑者追跡中かもしれないのでそっとしておいてくださいね!
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 入省してすぐ、偉い人たちの前で光学異性体について説明するという刺激的な出来事がありました。また、政策を考えていく上では、大学の時に学んだ統計学の知識が大変役立っています(もっと真面目に勉強しておけばよかったと悔やむぐらいです)。
 上記は私の専門性が役立ったケースですが、薬学に限らず理系のすべての分野について、その専門性が必要となるケースは存在します。税関は動植物から化学品、機械類に至るまで、世の中のありとあらゆるものを扱って(通関して)おり、そこには各品目に関する高度な専門性が求められます。
 そもそも、「論理的に考える力」や「場合分けして考える力」は理系には自然と身についている能力だと思いますが、これらは国家公務員が業務を行う上で必要不可欠なものだと思います。案件を説明したり意見を言う際に、大学時代の論文執筆やプレゼンの経験が役立ち、自己紹介で興味を持ってもらえることも含め、「理系でよかったな」と思う機会は多々あります。最初は法律を読むことが苦痛でしたが、入った後に頑張って慣れればいいと思います。
 加えて、会議の資料はエクセルやパワーポイントで作成することが多いのですが、これらソフトの扱いに慣れているのも、理系の強みだと思います。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 自身の専門を活かしつつ新たな分野にチャレンジできることは大変な幸せです。また、特に総合職として入った場合、財務省関税局での勤務を中心としつつ税関への出向も多いため、自身が携わった政策が税関でどう運用されているかを自分の目で確かめられ、加えて現場で感じた問題点を新たな政策につなげられるため、日々の業務をモチベーション高く行うことができます。
 財務省・税関は海外とのつながりも強く、海外出張はもちろん、在外公館等海外での勤務の機会が多くあることも魅力の一つです。 
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 周りから、「入ったときと比べて大人になったね」と言われたとき。全然自覚ないですが。 
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 平日はがむしゃらに仕事して、休日は少しずつですが着実に増えていく預金通帳の残高を見ているだけで、充実した毎日が送れます。
 
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 税関の組織と権限の強化
  
 (平成28年11月)

  
松崎貴弘
 
財務省関税局業務課品目分類第二係長
 
平成24年採用 T種(理工T)
 
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
環境社会工学
 
◇ 志望動機は?
 政策の企画立案、法の執行、外国のカウンターパートとの国際交渉など、幅広い仕事ができることに魅力を感じました。また、多様なバックグラウンドをもつ人々がそれぞれの強みを生かして働いているところも、組織としての魅力のひとつです。 
 
◇ 採用後の経歴は?
 財務省・税関は、採用試験によって事務官、技官と分かれて仕事をするわけではなく、財務省の関税局をはじめとする部局と全国に9つある税関組織において、基本的には事務官として仕事をしていきます。私はこれまで、
・財務省関税局参事官室にて、WTOドーハラウンドにおける税関手続きに係る協定の交渉等を担当
・財務省関税局総務課にて、国会対応、全国の税関と危機管理等の連絡調整等を担当
・神戸税関にて監視取締業務、通関業務、事後調査業務に従事
・財務省関税局業務課にて関税分類を担当
と、本省と税関で、国内業務から国際業務まで色々やってきました。
  
◇ 日々の仕事の様子は?
 現在、私は、関税率の決定、貿易統計の集計、経済連携協定における関税交渉等、様々な側面で国際貿易の基本的なツールとして使用されている関税分類に関わる仕事をしています。関税分類は、日本をはじめ世界の国々が加盟する世界税関機構(WCO)のもとに作成されたHS(Harmonized System)条約にもとづいて行われています。
技術の進歩や貿易実態の変化に対応するために、私たちのチームは、ベルギーのブラッセルにあるWCOで、年に4回開催される国際会議に出席して、この条約の改定に係る議論に参加しています。私たちは会議前に、関係省庁と協力しながら、各国からの改定の提案をしっかり吟味し、また日本からも改定案を積極的に提出し、国際貿易がより円滑に行われ、HS条約が様々な目的に十分に活用されるよう、尽力しています。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 理科系の学問を通して身につけた思考の方法は公務の世界に応用できるものです。データをどのように取るか、それをどのように読み分析するか等の、政策を考えるうえでも大切となる基本動作を、理系出身者は巧みにこなしていけるという面があると思います。
また、理科系の学問の場合、学位論文を作成する際などに、英語論文を参照することは一般的だと思います。分野によっては文科系の学問よりも学生時代によく英語を使うかもしれません。私もそのような経験が、いまの職務に存分に活かされています。ただ、語学に関しては研修制度も充実しているので、働きながら磨いていくこともできます。
財務省・税関では、情報、システム、AIの活用等、ますます理科系の素養を必要とする課題が増えています。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 制度をよりよくしていくために、議論をし、考え、行動していくことは、やはり面白くやり甲斐があります。 
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 国内・国際問わず、大きな会議のために、準備をし、それを乗り越えたときは、普段なかなか感じることのできない充実感を得たことを覚えています。特に、WTOの貿易円滑化交渉を担当していたときは、交渉が最終段階を迎えていたこともあり、会議の前は朝まで仕事をすることもしばしばありましたが、よりよい内容で交渉が妥結されるよう、チーム一丸となって仕事をしたことで、体力と精神力が鍛えられました。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 産まれたばかりの子供の世話のため、平成28年4月から導入されたフレックスタイム制を活用し、出勤時間を早めることでなるべる早く退庁しています。おかげさまで妻とともに育児・家事をする時間を作ることができています。育児休暇を取得する男性職員もおり、仕事と生活のバランスをとることへの意識は高まっています。
 
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 行政官長期在外研究員制度で留学する機会を得て、公共政策学を学ぶ予定です。今後、さらに色々な課題に対処できるよう、学んできたいと思っています。他国からの様々でバックグラウンドをもつ留学生との人脈形成も大切にしようと思っています。
  
 (平成28年11月)

  
八木潤
 
関税中央分析所 第2分析室・分析官
 
平成14年採用 U種(化学)
 
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
分析化学
 
◇ 志望動機は?
 大学で学んだ知識を活かす事が可能ではないか。また、営利を追求するのではなく、人の為になる仕事が出来るのではないかと感じました。 
 
◇ 採用後の経歴は?
 採用後は、コンピュータによるデータ処理に関わる部署に3年間所属しました。その間に、放射線に関する資格を取得させていただいたので、その後は大型エックス線装置関係の部署に多く所属し、密輸への対策を検討する業務にも携わる機会がありました。化学的な分析業務については、税関で1年間行い、関税中央分析所において現在2年目です。
  
◇ 日々の仕事の様子は?
 現在は、主に食品分析を担当する部署に所属しており、輸入食料品等について、適正な税率を決定するのに必要な分析や、ワシントン条約などの規制対象となるような動植物が含まれていないかを確認する分析をしております。
また、関税中央分析所では、税関において実施が困難な実験を行うこともあり、深い専門知識や機器の取扱の習熟が必要とされます。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 化学に関する専門性の高い職場においては、大学で学んだ基礎的な知識が、より深い知識を得るために活きているように思います。
また、密輸を阻止するために必要な検査機器などについても、科学的な見地からの有効性を判断するのに、基礎的な知識が必要でした。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 自分の仕事が、輸入する際に納めるべき関税を不正に逃れようとする者を抑えたり、密輸を取り締まる際の一助となってきた事が、「世の中の為になっているのではないか」と、やり甲斐を感じます。
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 語学力には自信が無いのですが、外国人研修生の担当となり、何とか対応することが出来ました。翌新年にグリーティングメールが送られてきた際には、言葉はうまく通じなくとも心は通じた気がして、少しは役に立てたかと嬉しくなりました。 
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 子供が小さいうちは出来るだけ多く接していたいと考えているので、2人の息子が生まれてからは早めに帰宅し、寝る前に絵本を読み聞かせたりしています。早く帰れる日は、私が子守をしている間に、妻がお風呂にゆっくり入れるので、喜ばれます。
 
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 子を持つ親になってから、より一層、違法薬物の蔓延を阻止したいと思うようになりました。税関等において、違法薬物の密輸を水際で取り締まる政策に携わっていけたらと思っています。
  
 (平成28年11月)