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2 公的年金制度の概要   

公的年金制度被用者年金制度繰上げ支給の年金繰下げ支給の年金
年金額の特例|障害給付遺族給付
退職等年金給付離婚等の場合の年金分割年金の請求手続きと支給時期公的年金等に係る税金
(2) 被用者年金制度

@ 厚生年金被保険者の種別及び実施機関

平成27年10月から、厚生年金の被保険者は、厚生年金保険法第2条の5第1項に基づき、次の第1号から第4号の種別に区分され、保険給付等に関する事務については、被保険者の種別ごとに各「実施機関」が行います。
その内容は、次表のとおりです。

     
被保険者の種別
実施機関
第1号→第2号から第4号厚生年金被保険者以外の民間被用者等 厚生労働大臣(日本年金機構)
第2号→国家公務員共済組合の組合員たる厚生年金被保険者 国家公務員共済組合及び国家公務員共済組合連合会
第3号→地方公務員共済組合の組合員たる厚生年金被保険者 地方公務員共済組合、全国市町村職員共済組合連合会及び地方公務員共済組合連合会
第4号→私立学校教職員共済制度の加入者たる厚生年金被保険者 日本私立学校振興・共済事業団
1 老齢厚生年金と退職共済年金

国家公務員は、上記のとおり、平成27年10月からは厚生年金保険法第2条の5第1項第2号に規定する厚生年金被保険者(以下「第2号厚生年金被保険者」といいます。)となりました(再任用短時間勤務職員を除く。)。
 また、平成27年9月までの国家公務員共済組合の組合員であった期間についても第2号厚生年金被保険者期間であったものとみなされ、平成27年10月以降に年金の受給権が発生する国家公務員には、「老齢厚生年金」が支給されます。
 老齢厚生年金は、昭和36年4月1日以前に生まれた者については、65歳に達するまでの間は「特別支給の老齢厚生年金」が支給され、65歳に達した後は、特別支給に代わって「本来支給の老齢厚生年金」が支給されます。
なお、被用者年金制度の一元化により、平成27年9月30日をもって「職域加算額」が廃止となりましたが、同日までの国家公務員共済組合の組合員期間を有する方については、その方が老齢厚生年金を受給することとなったときは、老齢厚生年金と併せて、同日までの期間に係る「経過的職域加算額」が支給されます。

この「経過的職域加算額」は、「退職共済年金」として支給されます。

受給する年金のイメージ

B 65歳までの間に支給される年金

(@)特別支給の老齢厚生年金

    特別支給の老齢厚生年金は、次のアからウまでの全ての要件を満たした者には、65歳に達するまで支給されます。ただし、再任用された場合など厚生年金保険の被保険者である間は、その者の標準報酬と年金の額に応じて、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となります。

 ア 下表に掲げる年齢以上であること
生年月日
支給開始年齢
昭和28年4月2日〜 昭和30年4月1日
61歳
30年4月2日〜 32年4月1日
62歳
32年4月2日〜 34年4月1日
63歳
34年4月2日〜 36年4月1日
64歳

イ 1年以上の厚生年金被保険者期間(第2号厚生年金被保険者以外の他の種別の厚生年金被保険者期間を含む。)を有すること。
ウ 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間が25年以上あること。

<基本的な年金額>

年金額=平成15年3月までの期間に係る報酬比例額(A)+平成15年4月以降受給権発生

までの期間に係る報酬比例額(B)

A=平均標準報酬月額×7.5/1000×平成15年3月までの第2号被保険者期間の月数×0.998
B=平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以降の第2号被保険者期間の月数×0.998

※一部の方については、計算式が異なる場合があります。

被保険者期間の月数について

第2号厚生年金被保険者期間は、国家公務員等として「就職した月」から「退職した月の前月(定年等のように月の末日に退職した時はその月)」までの期間の月数によって計算することとなります。(ただし、昭和61年3月31日までの第2号厚生年金被保険者期間の計算は、「就職した月」から「退職した月」までの期間の月数により計算します。)

組合員期間の計算
平均標準報酬月額・平均標準報酬額について

「平均標準報酬月額」とは、平成15年3月以前の各月の掛金の基礎となった標準報酬の月額を平均した額をいいます。

また、「平均標準報酬額」とは、平成15年4月以後の各月の掛金の基礎となった標準報酬の月額と標準賞与額等の総額を平成15年4月以後の月数で除して得た額をいいます。

平均標準報酬月額 =  平成15年4月前の各月の標準報酬月額の総額
平成15年4月前の第2号厚生年金被保険者期間の月数

平均標準報酬額 = 
平成15年4月以後の各月の標準報酬月額の総額+標準賞与額等(注)の総額
平成15年4月以後の第2号厚生年金被保険者期間の月数
(注) 標準賞与額等とは、期末手当と勤勉手当のことで、6月、12月それぞれの額に1000円未満の端数があるときには、これを切り捨てた額(150万円が上限)となります。
 

(A)特別支給の退職共済年金(経過的職域加算額)

上記(@)により特別支給の老齢厚生年金が支給される者で、平成27年9月までの共済組合員であった期間を有する者については、併せて「経過的職域加算額」が特別支給の退職共済年金として支給されます。(ただし、引き続く1年以上の国家公務員であった期間を有する者に限ります。)


<基本的な年金額>

年金額=平成15年3月までの期間に係る報酬比例額(A)+平成15年4月以降平成27年9月

までの期間に係る報酬比例額(B)

(組合員期間が20年以上の方)

A=平均標準報酬月額×1.5/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数×0.998
B=平均標準報酬額×1.154/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数×0.998

(組合員期間が20年未満の方)

A=平均標準報酬月額×0.75/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数×0.998
B=平均標準報酬額×0.577/1000×平成15年4月以降の被保険者期間の月数×0.998
  

※一部の方については、計算式が異なる場合があります。


C 65歳から支給される年金

(@)本来支給の老齢厚生年金


次のア及びイの要件を満たしたときに支給されます。

ア 65歳以上であること
イ 保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間が25年以上あること。

<基本的な年金額>

年金額=報酬比例額(注1)+経過的加算額(注2)(+加給年金額(注3))

(注1)報酬比例額は、特別支給の老齢厚生年金と同額になります。
(注2)経過的加算額=1,626円×被保険者月数−老齢基礎年金の額です。
(注3)加給年金額は、原則として、厚生年金被保険者期間が20年以上ある方が65歳に達した時点で、その方によって生計を維持している対象者がいる場合に支給されます。
(加給年金額は以下参照)

○加給年金額について

対象者
加給年金額
年齢要件
配偶者
390,100円
65歳未満であること
1人目・2人目の子
各224,500円
18歳に達した日以後の3月31日までの間にあるか、
20歳未満で厚生年金保険法に定める障害の程度が
1級・2級に該当していること
3人目以降の子
各74,800円

加給年金額の支給停止

対象配偶者が老齢厚生(退職共済)年金(原則として厚生年金被保険者期間が20年以上の年金)、または障害年金を受けられる間は、加給年金額(配偶者分)は支給停止されます。

加給年金額の失権

次に掲げる場合に該当したときは、加給年金額の失権となります。

  • ・配偶者や子が死亡したとき
  • ・配偶者が65歳に達したとき
  • ・子が18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき
  • ・障害の状態にある子が20歳に達したとき

など

振替加算

加給年金額は、その対象となっている配偶者が65歳に達すると加算されなくなりますが、配偶者自身が65歳から受給する老齢基礎年金に、次の計算式により計算した額が加算されることとなります。これを「振替加算」といいます。

ただし、配偶者自身が老齢厚生(退職共済)年金(原則として厚生年金被保険者期間が20年以上の年金)、または障害年金を受けられるときは加算されないこととなっています。

なお、本人より配偶者が先に基礎年金を受給している場合(配偶者が年上の場合)、本人が65歳に到達し本来支給の老齢厚生年金を受給することができるようになった時から、配偶者の老齢基礎年金に振替加算額が加算されることとなります。

(配偶者の生年月日に応じた額 次表参照)
【振替加算の額】
配偶者の生年月日
実際の加算額
大正15年4月2日〜昭和2年4月1日
224,500円
|     |
昭和24年4月2日〜昭和25年4月1日
86,882円
昭和25年4月2日〜昭和26年4月1日
80,820円
昭和26年4月2日〜昭和27年4月1日
74,759円
昭和27年4月2日〜昭和28年4月1日
68,922円
昭和28年4月2日〜昭和29年4月1日
62,860円
昭和29年4月2日〜昭和30年4月1日
56,799円
昭和30年4月2日〜昭和31年4月1日
50,962円
昭和31年4月2日〜昭和32年4月1日
44,900円
昭和32年4月2日〜昭和33年4月1日
38,839円
昭和33年4月2日〜昭和34年4月1日
33,002円
昭和34年4月2日〜昭和35年4月1日
26,940円
昭和35年4月2日〜昭和36年4月1日
20,879円
昭和36年4月2日〜昭和41年4月1日
15,042円
昭和41年4月2日以後
加算額なし

(A)本来支給の退職共済年金(経過的職域加算額)

上記(@)により本来支給の老齢厚生年金が支給される者で、平成27年9月までの共済組合員であった期間を有する者については、併せて「経 過的職域加算額」が本来支給の退職共済年金として支給されます。(ただし、引き続く1年以上の国家公務員であった期間を有する者に限ります。)


<基本的な年金額>

特別支給の退職共済年金と同額になります。

(B)老齢基礎年金

65歳からは、日本年金機構から老齢基礎年金が支給されます。

◎老齢基礎年金額


780,100円
×
保険料納付済期間の月数(組合員期間月数、国民年金納付期間等)
(平成28年4月からの額)
480月(国民年金加入可能月数)

【国家公務員に支給される年金とその支給開始年齢】
((共)共済年金、(厚)厚生年金、(国)国民年金) 【国家公務員に支給される年金とその支給開始年齢】((共)共済年金、(厚)厚生年金、(国)国民年金) 1 【国家公務員に支給される年金とその支給年齢】(いずれも配偶者が年下で加給年金の受給要件を満たしている場合を想定) 2