第6回(平成5年)「人事院総裁賞」個人部門受賞者
 
 
「在留邦人の安全を願って」
 31年余の長きにわたり、一貫して我が国の外交の基盤である電信業務に従事し、我が国の円滑な外交活動に貢献してきたことが認められました。
 
合田 英三 
外務省

 愛媛県出身。昭和37年2月に外務省に採用されて以来、ビルマ・タイ・ニュージーランド・アフガニスタン・ヴィエトナム・スペイン等の大使館に電信官として勤務。平成3年9月より在スペイン大使館一等書記官。妻と2男2女、スペインでは妻と2人暮らし。趣味は、ドライブ・将棋。59歳。
 

 電信業務は技術的知識に基づく正確性と精神的緊張の持続を要する職務ですが、合田さんは17年余に及ぶ在外公館勤務の中でも、風土・治安状態が厳しいビルマ、ヴィエトナム等に勤務し、昭和55年には当時のソヴィエト連邦の進攻で揺れるアフガニスタンにおいて膨大な量 の電信業務を処理するなど電信業務を長年にわたり支えてきた第一人者です。

 
受賞の感想をお聞かせください

 通信は地味な仕事で、他から評価を受けることが少ない環境にありながら、私が通 信関係者を代表して大賞を受賞できたことは誠に有り難いことです。今後、後輩に大きな励みと希望を持たせることにもなり、大変意義深いものと思います。

 
仕事をしていて、充実感とかやりがいを感じるのはどのようなときですか
 電信機器が故障したとき、その故障原因が分かり機器修理ができたときです。そのときには、エンジニアとして格別 の喜びと、面白さを感じます。
 
海外では、いろいろなことがあると思いますが

 ミャンマー、ヴィエトナム両大使館に勤務中、豪雨のため電信室の床上まで浸水し、感電に注意しながら無線機を稼働させ、打電したということがありました。また、アフガニスタン大使館勤務中、雪の降る深夜、自宅前の路上の雪が血に染まっていたため、巡回中のアフガニスタン兵士により、臨検を受けた事があります。これは、翌朝、路上を調べたところ、野犬がくわえて来た鶏の血であったことが分かり笑い話に終わりましたが。

 
☆この機会に国民のみなさんに知ってもらいたいことはありますか
 大使館員の勤務には、現地が内乱状態になり、退避命令が出されても直ちに国外に退避することができず、職務上、在留邦人の脱出に協力した後、慌ただしく機密書類の焼却、機械の破壊等の作業を行い、相当危険が高まった中で最後に退避することになるといった危険が絶えず付きまとっているということをご理解願いたいと思います。また、仕事は、危険なもの、分の悪いものであっても誰かが就かなければ社会は成り立たないものであり、特に公の仕事に携わる者は、国と社会を支える一個の歯車であるとの認識を持ち、課せられた仕事に専念する心構えが必要であると考えています。


電信機の操作
 
 
 
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