第7回(平成6年)「人事院総裁賞」職域グループ部門受賞者
 
 
「身命を賭して国民の生命財産を保護」
 巡視船等だけでは対応できない特に危険で困難な海難に対して救助活動を行い、多数の人命を救うなど、国民の生命財産の保護に貢献していることが認められました。
 

海上保安庁第三管区海上保安部羽田特殊救難基地
【業務内容】
 羽田特殊救難基地は、ヘリコプターとの連携による人命の救助、転覆船からの人命救助、火災船の消火活動といった、あらゆる特殊な海難に対応するための海上保安庁唯一のレスキュー部隊です。
【代表者】 基地長 野網 仁
【職員数】 26名
 
 羽田特殊救難基地の行う海難救助活動は、悪天候の中の潜水、吊り上げ救助など、強靭な体力と的確な判断力が要求される危険な業務であるため、精神的、肉体的に非常な苦難を強いられるものとなっています。また、海難はいつ発生するとも知れないため、四交替制で常に出動できる態勢をとるとともに、日頃から厳しい訓練を実施しています。羽田特殊救難基地は、昭和50年に特殊救難隊として設置されて以来、これまで延べ1,327件の困難な海難に対する救助活動を行い、607人の人命を救うなど、数多くの救難実績を挙げています。
 
受賞の感想をお聞かせください
 今回の受賞は、諸先輩方の努力や周囲の方々の支援のたまものであり、受賞を喜ぶとともに今後の責任の重さを感じています。
 
仕事のやりがい、あるいは仕事を進める上での苦労についてお聞かせください
 救助が成功した時の感激、充実感といったものに非常にやりがいを感じます。自分の手で遭難者の人命が救助できたときは、この仕事こそ自分の天職なんだと実感できますね。
 一方、私たちの出動する海難現場は、常に危険と隣り合わせですから、心身ともにベストの状態で業務が遂行できるよう、日々の訓練、研修を欠かさず、努力を積み重ねています。
 
これまでで最も印象に残っていることは何ですか
 北海道南西沖地震での被災地青苗地区における救助活動です。私たちは、海中における行方不明者の捜索を行ったのですが、ドドーンという不気味な音とともに海が震えた海中での余震には恐怖を感じました。また、海底には、車、家具、結婚式のアルバムなどが散乱しており、これらを目のあたりにしたときには、一刻も早く行方不明になっている方々を発見しなければと思いながら、捜索を続けました。
 
この機会に国民の皆さんに知っていただきたいことはありますか
 近年、海洋レジャーが急速に普及していることもあり海難事故は非常に増加していますが、海での出来事や海の職場のことは、普段関わりが薄いためか、一般 の国民には関心度が低いようです。しかし、日本は周囲を海に囲まれた、海の恩恵にあずかる国です。もっと海に関心をもっていただき、海で働く人たちの厳しさと海を守る海上保安庁の業務を少しでも理解していただければ幸いです。


貨物船の火災海難に係る消火活動
 

氷下における潜水訓練
 
 
 
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