第8回(平成7年)「人事院総裁賞」職域グループ部門受賞者
 
 
「熱情と創意工夫をもって非行少年を指導」
 非行少年の矯正教育に熱情を持って取り組むとともに、時代の変化を踏まえた教育方法の研究を行い、矯正行政に寄与していることが認められました。
 

法務省多摩少年院教育部門
【業務内容】
 多摩少年院は、大正12年1月に我が国最初の少年院(当時は矯正院)として現在の地に創設されました。教育部門は、家庭裁判所から送致された少年を直接指導する部署で、社会生活に適応できる健全な少年を育成するために日夜奮闘しています。
【代表者】 首席専門官 大谷 雅昭
【職員数】 52名
 
 少年院教育部門は、非行を犯した少年に対し、社会不適応の原因を除去し、その健全な育成を図るため、逃走の防止等にも配慮しながら、常に愛情を持って収容少年の矯正教育に取り組んでいます。そうした中で、多摩少年院は、全国少年院の代表施設として、地域との交流活動を取り入れた八王子駅前花壇の管理などのユニークな実践教育や情報処理(パソコン)教育などの時代の変化を踏まえた新しい教育方法の研究を行うなど、熱情と創意工夫をもって非行少年の矯正教育を行い、我が国の少年矯正教育の先導的役割を果 たしています。
 
受賞の感想をお聞かせください
 今回の賞は、全国54の少年院全体に贈られたものであると理解しています。少年院が創設されて70余年が経ちましたが、今までの諸先輩方の苦労が一度に報われたような感じがします。
 
仕事のやりがい、あるいは仕事を進める上での苦労についてお聞かせください
 少年院には、思いどおりにならないと窓ガラスを割って暴れる少年や、少年院に入ったという現実を受け入れられず寝込んでしまう少年など、いろいろな少年がいます。一人ひとりの少年が健全に育つためにはどのようにすればよいのかを日々模索しながら仕事を進めていますが、険しく沈んだ目付きで入院してきた少年が、日々の生活の中で仲間や職員との心の琴線に触れ、徐々に穏やかな眼差しに変わって、出院の際、新しい生活への決意をはつらつと語る姿を目の当たりにするときには、この仕事の面 白さと醍醐味を感じます。また、一方では、必死に立ち直ろうとしている少年たちから、私たち職員が学ぶことも多くあります。こうした可能性のかたまりのような少年たちが、一日も早く社会復帰できるように、私たちも頑張っていきたいと思います。
 
思い出に残っているエピソードのようなものはありますか
 近くの公共施設などに社会見学に出向く機会がありますが、昼食に入った食堂で働いていた女性が、少年たちの礼儀正しい態度やきびきびした動作を見て、「最近の若者にはめずらしい。うちの息子にも見習わせたいものだ。」と漏らした言葉が印象に残っています。
 
この機会に国民の皆さんに知っていただきたいことはありますか
 重大な犯罪を犯したり、繰り返し非行を犯している少年でも、必死になって立ち直ろうとしています。周りの人々の深い理解が、これらの少年たちの立ち直りのきっかけになることを心に止めていただきたいと思います。


情報処理(パソコン)教育
 
 
 
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