第8回(平成7年)「人事院総裁賞」職域グループ部門受賞者
 
 
「視覚障害者の社会人としての自立のために」
 視覚障害者に、精神面を含むトータルな指導教育を行い、社会復帰に貢献してきたことが認められました。
 

厚生省国立神戸視力障害センター
【業務内容】
 国立神戸視力障害センターは、視覚障害者に、日常生活等に必要な歩行訓練、点字訓練等を行う生活訓練及び「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師」の養成のための職業訓練を行う身体障害者更生援護施設で、昭和26年の設置以来、約2,600名の卒業生を送り出しています。
【代表者】 所長 宇都宮 邦義
【職員数】 47名
 
 国立神戸視力障害センターは、コミュニケーションや日常動作が十分でなく、状況適応能力等に欠けがちな中途失明者に対し、個々人の事情に応じた綿密な教育訓練と精神的ケアまで含めたトータルな指導、教育を行うことによって、視覚障害者の社会人としての自立に大きく貢献しています。また、同センターは、全国視覚障害者施設のモデル施設として中心的な役割を果 たすなど、我が国の視覚障害者訓練の充実に大きく寄与しています。なお、阪神淡路大震災に際しては、被災視覚障害者の受け入れを行うなど、施設の特性を生かした被災者の救援活動も行いました。
 
受賞の感想をお聞かせください
 歴代職員のたゆみない努力に対しての受賞であり、職員一同で喜ぶとともに、身の引き締まる思いです。これからも職員一同力を合わせて、一人でも多くの障害者が社会復帰できるように頑張っていきたいと思っています。
 
仕事を進める上での苦労、あるいは仕事の面 白さについてお聞かせください
 入所してくる人が中途で光を失った人であるため、信頼関係ができるまでは、入所生が職員との間に「心の壁」を作ってしまうことや、社会人としての入所前の経験と当所での集団生活での戸惑い、三療師資格取得までの心の動揺に対する対応など苦労はつきません。しかし、当所の寮歌に、「寄りそいいかむ友みなに、希望の光の貴くて明日への力沸き出ずる」とあるのですが、卒業式で晴れやかに歌う卒業生をみることや、センターを巣立った人達が重い障害を克服して立派に社会の第一線で活躍していると聞いたときなどに仕事の面 白さや大切さを感じます。
 
思い出に残っていることもたくさんあると思いますが
 開所間もない昭和26年から30年代前半は、いろりから火をおこして在寮生の部屋に火種を配り点字を読むため手を暖めていたことや40年代の入所生の踏切事故による死去、50年代の皇太子同妃両殿下の行啓、昨年の大震災での在宅障害者の短期避難等の援助業務などが思い出として残っています。なお、大震災のときには、励ましやご支援をいただきありがとうございました。現在入所生は従来の生活に戻っていますが、グラウンド内の仮設住宅には、38世帯の被災者の方たちが毎日頑張っています。
 
この機会に国民の皆さんに知っていただきたいことはありますか
 重度の障害者の方々に、障害があっても残存機能を最大限に活用して社会参加のために頑張っている人が多くいることやそのための支援や協力をしてくれている人も数多くいるということを知っていただき、どのような逆境にも負けないでほしいと思います。


コミュニケーション手段としてのワープロ訓練
 
 
 
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