第12回(平成11年)「人事院総裁賞」職域グループ部門受賞者
 
 
「国境の海を守る」
 我が国有数の好漁場であり、悪質かつ危険な事案が多発する対馬海峡を担任して、日夜不法操業取締等の業務に当たり、公務の信頼を高めている功績が認められました。
 

厳原海上保安部職員
第七管区海上保安本部厳原海上保安部
【業務内容】
 厳原海上保安部は、昭和23年に設置され、昭和40年には、下部組織である比田勝海上保安署が分室から昇格しました。
 昭和52年の海洋二法施行以後、30メートル型高速巡視艇7隻体制となり、対馬周辺海域における警備救難業務を主要な業務としています。
【代表者】 保安部長 藤原 文隆
【職員数】 104名
 
 厳原海上保安部の担任水域である対馬周辺海域は、有数の好漁場であることから、年間を通 じて多数の漁船が操業しています。同時に、外国漁船の領海内での操業等の不法操業があとを絶たない海域でもあり、この海域での検挙数は、全国の6割を占めるほどです。
 違反漁船の中には、悪質かつ危険な行為に出るものがあり、海上保安官が暗夜の海中に突き落とされたり暴行をされたりする事案が発生しています。
 厳原海上保安部は、地元住民の期待に応え、我が国の漁業資源を守り続けるため、離島という勤務環境の中で、大きな危険を伴いながら職務を遂行しています。
 
受賞の感想をお聞かせください
 大変、名誉ある賞をいただけることとなり、保安部職員一同、心から喜んでおります。また、地元住民の方々からも、多くの祝福の声が寄せられております。
 このたびの受賞は、昭和52年の海洋二法施行以来、今日までの継続した「侵犯外国漁船の取締り」の実績によるもので、これまで頑張って来られた諸先輩の努力の積重ねと、地元関係者の方々のご理解、ご支援なくしてはなし得ないものであります。
 この名誉ある受賞を機に、今後とも職員一同気持ちを新たにし、業務に当たりたいと思います。
 
この仕事のやりがいと苦労されるところは
 海上保安官としては、海上犯罪を発見し検挙することが一つの大きな任務であるので、悪質な侵犯漁船が平然と不法操業を行う場合には、何としても検挙しなければなりません。
 検挙を逃れようとするほとんどの漁船は、危険な抵抗をしますから、一瞬の隙を突いての強行接舷を敢行し、直ちに飛び移って捕捉する以外に検挙方法はありません。これを乗り越えて無事捕捉した際の満足感は、危険な業務であるがゆえに感無量 のものがあります。
 
国民に知ってもらいたいことはありますか
 対馬は僻遠の地にある離島であり、その周辺海域は「国境の海」です。1300年以上前の「防人」以来、「海部(あまべ)」、「武士」、「海軍」等、その主体は代わりましたが、今日に至るまで営々と守り続けられてきた歴史的背景があり、今後とも我が国の重要な海域であり続けると思います。
 厳原海上保安部は、巡視船艇・航空機の機動力を十分に活用し、24時間体制で、この「国境の海」を守っています。
 
最後に、今後の抱負をお聞かせください
 今後とも、侵犯漁船の取締りを含む「海上の安全の確保」「海洋環境の保全」等、地域に密着した海上保安業務を積極的に展開し、対馬住民からの信頼感を高め、より愛される厳原海上保安部となるよう、職員一同、一層の努力をしていきたいと考えています。


比田勝海上保安署職員
 

侵犯漁船への強行接舷
 
 
 
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