第21回(平成20年)「人事院総裁賞」職域部門受賞
 
 
何時でも、何でも断らない救急医療、全診療科受入れ
 熊本医療センター救命救急センターは、24時間・365日体制で救急患者の受入れを行うことにより、救急医療の確保に貢献するとともに、救急医療従事者の資質の向上にも貢献したことが認められました。
 
独立行政法人国立病院機構 熊本医療センター 救命救急センター
【業務内容】
 熊本医療センターは、熊本市の中心に位置し、名城として誉れ高い熊本城の一角にあって、周辺は緑豊かで閑静な公園地帯に隣接しています。
 平成六年から救急医療に取り組み、当時は専任の医師が一名で救急車の受入台数が百台でしたが、現在では専任医師八名のほか病院全体で取り組み、救急車の受入台数も約八千台を数えます。
 これは、「何時でも、何でも断らない救急医療、全診療科受入れ」の方針が、各職員に浸透している結果です。
【代表者】 池井  聰 院長 
【職員数】 81名
☆受賞の感想をお願いします
 今回の受賞は、当院が行ってきた「救急医療」が地域医療に貢献できたことが認められ誇りに思っております。この受賞を今後の励みにし、さらに努力してまいりたいと思っています。
 また、前院長をはじめこれまで苦労を共にした全ての職員の努力と献身が認められたものと強く感じるとともに、この受賞の喜びを皆で分かち合いたいと思います。
 
この仕事のやりがいは
 救急医療に取り組んでいなかった病院が一〇年間で「救命救急センター(平成一五年八月認可)」に認められたことへの実感、そして現在では他の病院から模範とされる立場になった責任感、また、救急患者の受入れ拒否が社会的に問題となっている今日、最後の砦として県民の救命を行っているということにやりがいと使命感を感じています。
業務を行う上で特に苦労されることは
 最初の苦労は、今まで救急患者を受入れた経験のない医師や看護師のインセンティブ・レボリューション(意識改革)でありました。「救急に取り組んでも給与は上がらず、逆に仕事は忙しくなった」と救急医療に否定的な職員への説明と協力依頼にあけくれ、終始憎まれ役でした。
 次に辛かったことは、国立病院時代には総定員法等があり、救急の専従医を確保することが難しかったことです。
特に思い出に残っていることは何ですか
 一つは、平成七年四月に熊本市消防局との間に、その当時新発表となった初代PHSでホットラインを整備しようと考え、NTTにお願いして院内にPHSアンテナを多数設置しましたが、消防局の指令台が十一桁の番号をワンタッチダイアルに登録することができずに困ったことです。
 二つ目は、救急隊員に学会報告の重要性を理解してもらおうと張り切りすぎて、平成一二年の日本救急医学会九州地方会に一五演題も登録してしまったことです。
国民に知ってもらいたいことはありますか
 最近の救急医療の現場では、患者・家族からくる辛辣な言葉や暴力による職員への嫌がらせが生じていますが、そういった状況下にあっても適切な治療を行わざるを得ないことです。
 休日・夜間には限られた医師数で救急患者に対応していますが、これは特に当院で勤務する医師は救急医療に対し全身全霊の努力をもって対応しているということをご理解いただきたいと思います。
 救急医療を守るためにも国民の皆様には、救急医療現場の状況とそこで勤務している職員のことをご理解していただきたいと思います。
今後の抱負をお聞かせください
 国立病院機構の理念である「国民一人ひとりの健康と我が国の医療の向上」、また当院の理念の一つである「良質で安全な医療の提供」のために、今後とも職員一同努力し、さらに地域住民等から信頼される病院でありたいと考えています。

救急医療現場
 
-総裁賞受賞者一覧に戻る-