第25回(平成24年) 人事院総裁賞「個人部門」受賞

福永 秀敏 氏 (65歳) 

(独立行政法人国立病院機構 南九州病院長)

 福永さんは、長年にわたり筋ジストロフィー等の難病医療、難病患者の在宅医療への取組と医療安全対策に尽力したことが認められました。

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☆難病医療や難病患者の在宅医療への具体的な取組をお聞かせください。

  医局の異動で、昭和59年にたまたま勤めることとなった病院が筋ジストロフィー患者の病棟で、当時は患者さんの多くは20歳という若さで、志半ばで亡くなっていました。そこでスタッフの協力を得ながら、病名の告知から病気の受容、人工呼吸管理、そして研究班の班長としてケアシステムの構築を行いました。

また近隣の保健所長から「筋萎縮性側索硬化症(ALS)の父を家族4人で、2年間休むことなく胸を押している」という相談を受け、日本で初めて在宅で体外式陰圧人工呼吸器を導入しました。当初はボランティアで行っていた在宅医療を、病院として組織的に行う道筋を作り、その過程で平成3年に地域の保健医療福祉機関も参加する「南九州医療福祉研究会」を設立、平成6年には「国立療養所における在宅医療推進に関する研究会」の班長に就任、平成8年には「鹿児島ALS医療福祉ネットワーク」を設立しました。これは平成11年から始まる厚生労働省による全国の「重症難病医療ネットワーク協議会」設立の礎ともなりました。

☆ご苦労の多かった点や日々心がけている点をお聞かせください。

何事をするにも、一人の力でできることはしれていますが、多くの人が一つの目標に向かって力を合わせると、思いがけない仕事を成就できるものです。私が行ってきたことは、全てこの「システム化」という言葉で括ることができると思います。

 

☆今後の抱負や展望をお聞かせください。

望むことは、筋ジストロフィー協会のスローガンでもある「一日も早く」治療法の実現を期待しています。遺伝子治療やiPS細胞の出現で、大きな夢も膨らんできています。

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