第25回(平成24年) 人事院総裁賞「職域部門」受賞

水産庁 瀬戸内海漁業調整事務所 

漁業取締グループ

  漁業取締グループは、潜水器具や高速漁船を利用した密漁に対し、密漁者のみならず仲買人も初めて検挙するなど漁業秩序維持に貢献したことが認められました。

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漁業取締船「白鷺」

☆漁業調整事務所の業務、特に密漁等に対する取組についてお聞かせください。

水産庁では、本庁及び全国7カ所の漁業調整事務所に39隻の取締船と航空機を配備し、我が国周辺水域や遠洋水域の取締りを実施しています。当所におきましては、主に国内漁船を対象とした取締りを行っていますが、密漁行為は、漁船の性能向上や情報機器の普及に伴い広域かつ悪質巧妙化する傾向にあり、このため、高速漁業取締船2隻や航空機を配備し、各府県等の関係機関とも連携を図りながら広域的な漁業取締りを行っています。

☆瀬戸内海海域で漁業取締りを行うことのご苦労などをお聞かせください。

瀬戸内海は穏やかだという印象が強いですが、大小の島々や岩礁が多数点在し、瀬戸と呼ばれる狭い海峡も多く、潮の流れが非常に強く干満差など変化も大きいため、時間とともにその表情を一変させる怖い海でもあります。このような海域での高速漁業取締船による夜間の取締業務は、多くの知識と経験が必要であるとともに常に危険が伴うため、日頃から、密漁船の逃走経路となりそうな地点を把握・点検しておくことも大切な業務の一つとなっています。

☆印象に残るエピソードをご紹介ください。

東日本大震災が起きて間もないある日、以前検挙したことのある若い漁師さんが取締船を尋ねて来て「東北の漁師が今、大変困っている。私たちも何かしたい。手伝えることがあったら何でも言ってくれ!」と言ってくれた時は、涙が出るほど嬉しかったです。この漁師さんは、かつては違反の常習者で、検挙した際に「あなた達若い人が真剣にこれからの漁業を考えなくてはダメではないか。」と膝詰めで諭したこともありましたが、今では、若い漁師さんの先頭に立って色々な活動をしているそうです

☆今後の業務への抱負をお聞かせください。

水産資源の減少、魚価の低迷、燃油の高騰等、漁業を取り巻く環境は厳しく、漁業経営も厳しい状況です。それ故に、人より魚を多く捕りたいという思いは皆同じですが、自分勝手な違法操業は許されません。

現在、水産庁では、漁業の持続的な発展を図り、国民へ水産物を安定的に供給するため、休漁や稚魚の放流等による「資源管理」の取組を進めています。漁業が継続的に発展できるよう、今後もルール違反は厳しく取り締まる姿勢を貫き、職員が一丸となって、日々の業務に邁進していきたいと考えています。

 

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