第27回(平成26年) 人事院総裁賞「職域部門」受賞

国土交通省 関東地方整備局

緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE) 

 大規模自然災害の発生時に自治体からの要請等に応じて出動し、平成25年の伊豆大島の土砂災害の際は、危険な状況下において土砂災害危険箇所の緊急点検等を的確に実施したことが認められました。

  ▲土砂災害箇所での砂防施設の流木堆積状況調査

☆ 緊急災害対策派遣隊が設置されることとなった経緯と、業務の内容をお聞かせください。
 緊急災害対策派遣隊(TEC−FORCE)は、大規模自然災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、地方自治体からの要請等に基づき迅速に出動し、被災状況の把握、被害の発生・拡大の防止、被災地の早期復旧その他災害応急対策に対する技術的な支援を行う事を目的に、平成20年度から活動を開始しました。

☆ 緊急時の対応に備えて、日頃からどのような訓練や準備をされているのでしょうか。

TEC−FORCE隊員は、平時は、社会資本整備事業に関する計画、設計、発注、工事監督、維持管理等の業務を実施しています。その中から各職員の専門技術や業務経験等を参考に局長が指名します。そのため、通常業務である社会資本整備等を進める中から水害、土砂災害、地震災害等に対する技術力の向上を図ると共に、より災害現場に即した対応のための研修等を実施しています。


☆ 平成25年10月の伊豆大島における大規模土砂災害時においては、危険な現場で長期にわたる作業が行われたとのことですが、具体的にどのような作業を行われたのでしょうか。特に御苦労の多かった点や、留意された点があれば併せてお聞かせください。
 平成25年10月の伊豆大島の台風26号による大規模な土砂災害時には、災害による甚大な被害が明らかになってから40分後には、TEC−FORCEの第一次隊がヘリコプターで現地に向け出発するなどその日の内に19名が現地に急行し、全国の地方整備局、国土技術政策総合研究所等の協力を仰ぎつつ、関東として延べ600人の隊員と災害対策用機械等を派遣しました。現地では、二次災害の防止のため、土砂災害危険箇所の緊急点検等を実施し、これらの結果は避難勧告発令や解除の判断、捜索活動の安全確保等に寄与しました。また、土砂災害の発生を監視するためのカメラの設置や道路、港湾等の被害状況調査を行い、地元自治体をはじめとする関係機関への情報提供等を行いました。
 現場は土砂崩落後間もないため、新たな降雨による土砂崩落の危険性もありました。そのため本部で10分毎の雨量データを監視しながら、基準を超える雨量となった場合に全隊員に撤収の指示を出すようにして安全性を確保しながら活動を行いました。

☆ TEC−FORCEの活動に関し、今後の課題や見通しについてお聞かせください。
 関東地方では、今後、首都直下地震等の巨大地震や火山噴火の発生、さらには局地的な豪雨をはじめとする気象変動に伴う極端現象の頻発等様々な災害が懸念されており、TEC−FORCEとしては、それらの災害に迅速かつ的確に対応していけるように隊員の技術研鑽等を図っていきます。
 特に首都直下地震は、今後30年間に70%の確率で発生すると言われ、首都圏で甚大な被害が想定されています。関東地方では、地震発生後自動的に全国の地方整備局から1,000人を超える規模のTEC−FORCE隊員並びに500台を超える災害対策用機械が首都圏に集結する体制を構築しています。今後は、更に被害想定を分析し、迅速な被害状況調査や道路啓開等を行う「活動計画」をレベルアップしていくとともに地域の防災関係機関や自治体と連携し、迅速で適切な災害対応が図れるよう様々な訓練を実施していきます。


☆ 最後に国民の皆様へメッセージをお願いします。
 我々は、国民の皆様の安全・安心の確保を進めるため、社会資本の整備や管理を進めるとともに、大規模自然災害が発生した際には、被害の発生・拡大の防止、被災地の早期復旧等に尽力してまいりますが、国民の皆様も、日頃からの災害への備えや、早期の避難などよろしくお願いします。

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