例題1 ある店が,定価800円の弁当を60個販売しようとしたところ,売れ残りが出そうだったので途中から定価の100円引きで売ったが,それでも売れ残ったため最終的に定価の300円引きで売ったところ完売した。売上額を計算したところ,60個全てを定価で売った場合よりも売上額が5500円少なく,また,値引きして売った弁当の総数は30個よりも少なかった。このとき,それぞれの価格で売れた弁当の数の組合せが何通りか考えられるが,そのうち定価で売れた弁当の数が最も多い組合せにおいて,定価の300円引きで売れた弁当の数はいくつか。 ただし,それぞれの価格で売れた弁当の数は1個以上あるものとする。 1.12個 2.14個 3.16個 4.18個 5.20個 例題2 世界の工業に関する記述A.〜D.のうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。 A.繊維工業のうち,綿花を原料とする綿工業は,生産コストの中で原料費の比重が大きく,原料の輸送費の節約のため,輸入港や高速道路,空港付近に工場を立地する交通指向型の工業に分類される。第二次世界大戦以前は英国や我が国が主な生産国であったが,近年では安価な労働力が得られる中国とブラジルが二大生産国となっている。 B.鉄鋼業では,18世紀に木炭ではなく石炭を燃料とする製鉄法が確立して以降,英国のミッドランド地方やドイツのルール地方のような炭田地域に製鉄所が建設された。第二次世界大戦以降は,技術革新や輸送費の低下などによって,炭田に立地する必要性が低下し,フランスのダンケルクのような臨海部に製鉄所が建設された。 C.自動車工業は総合的な組立工業で,大資本や多くの労働力を必要とする。国際化の進展が著しい工業部門の一つであり,欧米や日本の自動車会社は1970年代から外国での生産拠点作りに取り組み,主要な企業の多くが,世界の各地に工場を展開させている。近年は国際的な競争が一層激しくなり,2013年には米国の自動車工業都市であるデトロイトが財政破綻に陥った。 D.集積回路やパソコンの生産に代表されるエレクトロニクス工業は,高度な加工技術が必要であること等から,米国のシリコンバレーのように先進国の一地域に集中している。そのため,現在も米国等の先進国によって世界シェアが占められており,例えば2010年における集積回路の輸出額を見ると,米国だけで世界の輸出額の50%を超えている。 1.A. B. 2.A. D. 3.B. C. 4.B. D. 5.C. D.