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第1編 ≪人事行政≫

第1部 ≪人事行政の動き≫

第2章 これからの行政における公務員の役割 〜副大臣制等の導入下における政と官〜

はじめに


グローバル化や情報化の進展など我が国を取り巻く環境が急速に変化する中で、時代の要請にこたえた行政を展開していくためには、透明度の高い公正かつ効率的な行政運営の実現とともに、政府全体として戦略を持って果断に課題に対処し得る体制の強化が求められている。

こうした状況の下、政策決定における政治主導の理念等を背景に、行政の組織、運営等の改革が進められるとともに、議員立法により「国会審議の活性化及び政治主導の政策決定システムの確立に関する法律」が制定され、国会の委員会審議において公務員が政府委員として答弁する制度の廃止と平成13年の省庁再編に合わせた副大臣・大臣政務官制の導入が決定された。

人事院は、公務員が、大臣に加え、新たに導入される副大臣、大臣政務官との間で、それぞれの特性をいかした良好な指示・協力関係を築くことによって、今後も高い士気の下でその能力を十全に発揮し、国民の期待にこたえていくことが求められていると考えている。

このような認識に立って、本章では、公務員制度の特質を踏まえ、政治とのかかわりを中心とした公務員の役割を明確にし、その上で必要となる人事管理システムの改革について示すとともに、行政府内で副大臣及び大臣政務官がその導入の趣旨に沿った役割を発揮できるようにするために、公務員に何が求められるかを明らかにすることを意図して記述した。あわせて、政治家が、行政の中立性の確保や成績主義を中核とする公務員制度の意義などの観点から、行政府内において配慮することが期待される事項にも言及している。

政治と行政との関係が、今回の新たな枠組みの下で適正に機能するために、本章を一つの素材に、広く議論が進むこととなれば幸いである。

なお、本章においては、行政府内での大臣等の政治家と公務員の関係を中心とした検討を行っており、政党や国会との関係は直接の対象としていない。


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