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第1編 ≪人事行政≫

第1部 ≪人事行政の動き≫

第2章 これからの行政における公務員の役割 〜副大臣制等の導入下における政と官〜

おわりに


21世紀の冒頭に、我が国の行政は、再編後の新しい中央省庁体制の下で副大臣、大臣政務官制が導入され、行政府内の政官関係も新たな出発を迎えることになる。同時に実施される政策評価システムや情報公開などによって、行政の在り方も変化していくことが見込まれる。公務員には、意識改革を進め、時代の変革に対する鋭敏な対応を図ることを期待したい。特に政治主導強化の下、公務員は新たに府省の行政に加わる副大臣、大臣政務官とそれぞれの役割を十分発揮しながら協働していくことにより、大きく変化する社会経済情勢に対応して適時適切に有効な政策を企画立案し、少数精鋭の行政運営の要請の下で効率的で公正な行政執行に当たる必要がある。

今後、副大臣、大臣政務官制の導入の意義がいかされ、政治主導の理念が定着するよう、行政府内の政治家の行動規範を新たに整備することや副大臣等の任命・在任期間の在り方、さらには政治家の政策立案機能を高める方策などについて、広く各方面において建設的な議論がなされることを期待したい。

公務員は、国民から選出され民主的な正統性を持つ政治家と異なり、所管行政について専門知識・能力を持つという「専門性」と、全体の奉仕者として国民に対し平等・公正かつ継続的な行政サービスを提供するという「公正・中立性」にその存在意義があると考える。公務員は、専門知識や能力を絶えず研鑽することによって行政の専門家としての価値を高めるとともに、国民の立場に立って行政を遂行し、国民の常識に沿って判断することができるよう、生活者として家庭や社会にかかわる中で全体の奉仕者としての精神を涵養していく必要があると考える。そのことにより、政策の企画立案や行政執行において国民と同一の生活感覚・目線に立った適切な判断が可能となり、国民からの信頼回復につながるものであり、人事院としても、公務員が引き続き政治との適切な連携の下に国民からの期待にこたえられるよう、公務員人事管理上の課題に広く取り組んでまいりたい。


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