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第1編 ≪人事行政≫

第2部 ≪平成11年度業務状況≫

第1章 職員の任用

第5節 官民人事交流制度の整備


時代の要請にこたえ得る柔軟で開かれた公務員人事管理を実施することが求められている中で、官民の人事交流を推進することは、組織の活性化や柔軟で幅広い視野を持った人材の育成などの面から極めて重要である。

このため、人事院は、官民の人事交流が円滑に行えるよう、公務の公正性の確保にも十分配慮しつつ、官民双方向の新たな人事交流システムに関する法制的整備について、平成9年3月に国会及び内閣に対して意見の申出を行った。この意見の申出に基づき、平成11年12月14日に「国と民間企業との間の人事交流に関する法律」が成立し、平成12年3月21日に施行された。

人事院は、この法律の公布に合わせ、平成11年12月22日、規則21-0(国と民間企業との間の人事交流)を制定した。また、人事交流制度の適正な運用を確保するための基準である交流基準については、行政運営に関し優れた識見を有する8人の委員により構成する交流審査会(会長:塩野宏成蹊大学教授)の意見を聴いた上で、規則21-1(交流基準)として、法律の施行に合わせて制定した。このほか、関係規則等の制定、通知の発出を行い、これにより、官民人事交流制度が整備された。

官民人事交流は、交流派遣及び交流採用の双方向の人事交流からなる。このうち、「交流派遣」は、原則として3年以内の期間で、一般職の職員をその身分を保有させたまま民間企業に派遣し、民間企業の従業員としてその業務に従事させることであり、交流派遣期間中、交流派遣職員は国の職務に一切従事することはできず、民間企業から賃金を支給される。また、交流派遣職員には、交流派遣前に在職していた省庁に対する許認可の申請等に従事することの禁止などの服務が課せられる。

一方、「交流採用」は、民間企業をいったん退職した者を引き続き一般職の常勤職員として、原則として3年以内の任期を定めて採用することである。交流採用職員は、その任期中、交流採用前に勤務していた民間企業の業務に従事することはできず、給与は国で支給される。また、交流元の民間企業に対する許認可等や契約の締結を行う官職に就くことはできない。

人事院は、公務の公正性を確保し、官民人事交流を円滑に実施していくために、民間企業の公募、人事交流に関する計画の認定、国会及び内閣に対する人事交流の状況についての報告などを行うこととされている。また、交流基準では、人事交流に関する基本原則を定めるとともに、省庁と民間企業との間に所管関係や契約関係がある場合の人事交流に関する制限について規定している。

人事院は、法律の施行と同時に、人事交流を希望する民間企業を公募したところであるが、今後、多くの民間企業、省庁がこの制度を積極的に活用し、適正な人事交流が円滑に実施されるよう、制度の周知に努めるとともに、適切な情報の提供等を通じて環境整備を図り、官民の人事交流を積極的に推進したいと考えている。

官民人事交流の流れ



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