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第1編 ≪人事行政≫

第2部 ≪平成11年度業務状況≫

第6章 職員の服務及び懲戒

第1節 服務


1 服務に関する指導等

職員の服務に関する事項で人事院が直接所掌するものについては、国公法のほか、同法に基づく規則14-4、規則14-7等の定めるところにより運用されている。平成11年度においても、人事院は、これら所掌事項について、制度の周知の徹底やその運用の改善等のため、調査研究を続けるとともに、各省庁に対し、非行事件の発生原因、事後の是正措置等に関する実地調査を行ったほか、日常の具体的事例を通じて、適切な処理についての指導を行った。

また、例年、制度の趣旨を徹底させるため、各省庁の地方機関等の人事担当者を対象に服務制度説明会を実施しているが、平成11年度においても全国9か所(参加者991人)で開催した。

2 営利企業への就職及び兼業
(1) 営利企業への就職

職員は、人事院の承認を得た場合を除き、離職後2年間は、その離職前5年間に在職していた国の機関と密接な関係にある営利企業へ就職してはならないとされている。

その趣旨は、職員が、在職中の地位や職権を濫用して営利企業と私的な関係を結び、その関係を利用して当該企業に就職するという弊害を防止し、公務の公正な執行を確保することにあるが、離職後の就職は、憲法で保障されている職業選択の自由等の基本的人権にかかわるものであるため、人事院の承認を得た場合にはその就職を認めることとして、基本的人権の尊重と公務の公正な執行の確保の要請との調和を図ることとしている。

人事院が行う就職の承認処分は、役員に就く場合及び行政職(一)10級(相当級を含む。)以上の職員であり、平成11年に承認した件数は62件である。このうちの3件は、職員の高度な専門的な知識経験、能力等を活用したいとする営利企業からの要請にこたえるための再就職の仕組みである「公正な人材活用システム」による就職の承認をしたものである。(表6-1)

人事院は、国公法第103条第9項の規定に基づき、これらの承認処分の状況を平成12年3月29日に国会及び内閣に対して報告しているところである。平成11年の承認件数は表6-2に示すとおり前年より29件減少しており、平成7年と比較すると3分の1以下の件数となっている。承認された者のうち最終官職が本省庁の課長以上及び管区機関の長であった者は9人であり、就職先の地位が役員であるのは18人であった。

なお、人事院としては、「公正な人材活用システム」の活用がより一層図られるようにするため、民間企業への周知を行っていくこととしている。

表6-1 「公正な人材活用システム」による就職の承認状況

表6-2 省庁別承認件数の推移(平成7年〜平成11年)

(2) 営利企業の役員等との兼業の承認

職員は、人事院の承認を得た場合を除き、営利企業の役員等との職を兼ね、又は自ら営利企業を営むことは禁止されている。

平成11年に、人事院が承認した件数は自営業7件であった。

なお、国立大学教官等がTLO(技術移転事業者)の役員を兼業することについて、国公法第103条に基づき承認するに当たっての承認基準、承認手続等を定める規則14-17(国立大学教員等の技術移転事業者の役員等との兼業)を平成12年3月31日に公布し、同年4月1日から施行した。


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