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第1編 ≪人事行政≫

第2部 ≪平成11年度業務状況≫

第6章 職員の服務及び懲戒

第2節 懲 戒


1 懲戒制度の概要

各省庁の任命権者は、職員が、国公法第82条第1項の各号、すなわち、1)国公法若しくは倫理法又はこれらの法律に基づく命令に違反した場合、2)職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合、3)国民全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合のいずれか一つに該当するときは、当該職員に対し、懲戒処分として免職、停職、減給又は戒告の処分をすることができるとされており、その具体的手続は、国公法及び規則12-0に従って行われている。

人事院は、任命権者が懲戒処分を行った場合には、その処分の際に職員に交付した処分説明書の写しの提出を求め、懲戒処分の状況を把握、分析するとともに、各省庁に対し情報の提供や必要な指導を行っている。

2 懲戒制度の整備

人事院が、平成10年9月25日に国会及び内閣に対して行った懲戒制度の整備のための国公法の改正に関する意見の申出に基づき、平成11年7月7日、地方公共団体等に辞職出向し復帰した職員が辞職出向前に行った非違行為について懲戒処分をすることができるようにすることなどを内容とする、国公法の改正が行われ、当該部分に関する規定は同年10月1日に施行された。

3 懲戒処分に関する指針の策定

倫理法違反の場合以外の一般的な非違行為について、任命権者が懲戒処分の量定を決定するに当たっての指針として、平成12年3月31日、事務総長通知「懲戒処分の指針について」を発出した。

懲戒処分の指針について(概要)

平成12年3月31日 事務総長通知として発出

○本指針は、懲戒処分がより一層厳正に行われるよう、各任命権者が処分量定を決定するに当たっての指針として作成したものであり、代表的な事例を選び、それぞれにおける標準的な処分量定を掲げたものである。

○具体的な量定の決定に当たっては、

  • 1) 非違行為の動機、態様及び結果はどのようなものであったか
    2) 故意又は過失の度合いはどの程度であったか
    3) 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか、その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか
    4) 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか
    5) 過去に非違行為を行っているか

等のほか、適宜、日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も含め総合的に考慮のうえ判断するものとする。個別の事案の内容によっては、標準例に掲げる量定以外とすることもあり得るところである。

なお、標準例に掲げられていない非違行為についても、懲戒処分の対象となり得るものであり、これらについては標準例に掲げる取扱いを参考としつつ判断する。

○標準例はのとおりである。

標準例一覧


4 懲戒処分の状況

平成11年に懲戒処分を受けた職員総数は1,961人(免職164人、停職95人、減給782人、戒告920人)で、前年に比べて286人増加している。これを懲戒処分の事由別に前年と比較してみると、増加しているものとしては、一般服務関係、公金官物取扱関係、通常業務処理関係、監督責任関係、横領等関係があり、反対に減少しているものは、交通事故・交通法規違反関係、収賄・供応関係がある。(資料6)

また、各任命権者は、懲戒処分に付せられるべき事件が刑事裁判所に係属している間においても、人事院の承認を経て、適宜、懲戒処分を行うことができるとされており、平成11年においては、7省庁から10人に係る承認申請(免職8人、停職2人)があり、当該職員の供述書などにより処分に係る事実等内容を厳正に審査した結果、そのすべてを承認した。


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