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第1編 ≪人事行政≫

第2部 平成14年度業務状況

第5章 職員の福祉

第3節 育児休業制度


公務における育児休業制度は、育児休業法により、仕事と子育ての両立にかかる負担を軽減することにより、子を養育する職員の継続的な勤務を促進し、もってその福祉を増進するとともに、公務の円滑な運営に資することを目的として設けられている。

1  育児休業制度等の拡充と課題

公務における育児休業制度は、平成4年の制度導入以後、少子・高齢化社会の進展を背景として、育児休業中の経済的支援の導入、拡充がなされるなど適時、充実が図られてきている。平成14年4月1日には、平成13年8月の人事院の意見の申出に基づき、男女共同参画社会の実現に向けて、職業生活と家庭生活の両立を図り得るような環境整備の一環として、育児休業及び部分休業の対象となる子の年齢を1歳未満から3歳未満に引き上げるなど一層の拡充が行われたところである。

人事院は、改正された育児休業制度の適正な運用とともに男女がともに育児を担うことが社会的な要請となっていることを踏まえ男性職員の育児休業の取得の推進を図る視点から、育児休業等の取得実態を把握するとともに、平成13年度に育児休業を取得した男性職員を対象として、育児休業取得の動機、子育ての感想などに関するアンケート調査を行った。これらの結果を踏まえ、各府省に対し男性の育児休業取得が促進されるよう、職員に対する育児休業制度の周知及び育児休業等を取得しやすい環境の整備を図ることを引き続き要請した。

2  育児休業等の取得状況

一般職の国家公務員を対象とした実態調査による平成13年度における育児休業等の取得状況は、次のとおりである。

なお、平成13年度においては、1歳未満の子を対象とする育児休業制度である。

(1)  新規取得者数及び取得率

育児休業を新規に取得した職員は、5,770人(女性5,714人、男性56人)であり、男性、女性とも過去最多となった。育児休業取得者に占める男性の割合は全体の1.0%であった。(図5-4)

図5-4 育児休業新規取得者数の推移


また、子の出生により平成13年度に育児休業を取得することができることとなった職員に占める取得者の割合(取得率)は、女性職員にあっては91.0%、男性職員にあっては0.3%であった。

なお、部分休業を新規に取得した職員は、101人(女性100人、男性1人)となっている。(資料5-2)

(2)  育児休の取得期間

取得期間の状況をみると、平均取得期間は7.7月(女性7.8月、男性3.2月)であり、9月を超えて育児休業をしている職員が52.1%を占めている。(図5-5)

図5-5 育児休業の取得期間の状況


(3)  育児休業の代替措置

育児休業取得件数の78.5%について、育児休業を取得した職員の業務を処理するために、何らかの任用行為を伴う代替措置がとられており、中でも最も多いのが「臨時的任用」(49.7%)となっている。(図5-6)

図5-6 育児休業の代替措置の状況


(4)  職務復帰等

平成13年度中に育児休業を終えた職員のうち96.2%が育児休業期間の満了等に伴い職務復帰しており、育児休業中又は職務復帰直後に退職している者は3.6%となっている。(図5-7)

図5-7 職務復帰等の状況


3  育児休業を取得した男性職員へのアンケート調査

平成13年度に育児休業を取得した男性職員に対し、育児休業取得の動機、障害となった事項、子育ての感想などについてアンケート調査を実施し、42人から回答が得られたが、その結果は次のとおりである。

(1)  育児休業を取得した動機

育児休業を取得した動機としては、「子の世話をするのは親として当然」(66.7%)が最も多く、次いで「子の世話をすることに興味があった」(40.5%)、「子の世話をすることが自分にとってもプラスになる」(40.5%)の順となっている。(図5-8)

図5-8 育児休業をした動機(複数回答)


(2)  育児休業を取得した感想

育児休業を取得した感想としては、「子育ての大変さと喜びを実感した」(78.6%)が最も多く、次いで「今後もできる限り育児を分担したい」(71.4%)となっている。(図5-9)

図5-9 育児休業を取得した感想(複数回答)


(3)  育児休業を取得する際に障害となった事項及び改善することが必要な事項

育児休業を取得する際に障害となった事項及び男性の育児休業の取得促進のために改善することが必要な事項としては、いずれも「経済的」要因が最も多く、次いで障害となった事項としては「業務の遂行に支障がないよう措置する」(40.5%)、改善することが必要な事項では「職場の意識改革」(66.7%)が挙げられた。(図5-10図5-11)

図5-10 育児休業を取得する際に障害となった事項(複数回答)


図5-11 男性の育児休業の取得促進のために改善が必要な事項(複数回答)



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