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第1編 人事行政

第2部 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

III 幅広い人材の活用

3 キャリアシステムの見直し


国家公務員の人事管理においては、採用時の1回限りの試験結果で幹部候補者の選抜を行い、採用同期の者は一定年齢までほとんど差を付けない早い昇進と遅い選抜によるいわゆる「キャリアシステム」となっている。

キャリアシステムは、国家公務員法上の制度として位置付けられたものではなく、各府省の運用として事実上行われてきているものであり、これによって、I種採用職員の中には誤った特権意識を抱く者が出てきたり、優秀なII種・III種等採用職員の意欲を削いだりするなどの弊害が指摘されている。

他方、複雑化する行政課題に的確に対応するためには、幅広い視野や専門性を備えた幹部要員を確保・育成していくことが不可欠であり、国民全体の奉仕者として使命感を持ち、政策立案能力、管理能力等にも優れた幹部要員の採用・選抜・育成・処遇システムを新たな視点で構築する必要がある。

そのため、I種・II種・III種の採用試験の種類を維持することの適否など採用試験についても精査するとともに、選抜、育成方法の見直しについて、中途採用者の位置付けなどにも十分配慮しつつ検討する必要があり、今後、幅広く有識者からの意見聴取を進めるとともに、各府省との連携を図りつつ、幹部要員の採用・選抜・育成・処遇システムの在り方について、国民的な合意を図っていく必要がある。


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