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第2編 国家公務員倫理審査会の業務

第1部 倫理制度に関するこの1年の主な動きと今後の課題

2 倫理制度に関する意見聴取

(2)アンケート調査


ア 職員及び民間企業に対するアンケート調査

倫理法及び倫理規程が適用される職員及びこれらの職員と接触する機会があると思われる民間企業から、公務員倫理についての評価・意見等を聴取するため、平成15年5月に、それぞれ(一般職の職員5,000人、上場企業2,481社)に対するアンケート調査を行った。

そのうち、国家公務員の行動・意識の変化、倫理規程で定められた行為規制の内容及び倫理規制の影響について聞いた結果は次のようになっている。

(ア)国家公務員の行動・意識の変化

倫理法・倫理規程施行後、倫理保持のために自分の行動や意識が変わったかを職員に聞いた結果は、変わったとの回答が79.5%と約8割を占めている。民間企業では、倫理法・倫理規程施行後、倫理保持のために国家公務員の意識や行動が変わったとの回答が62.8%となっている。( 図1

●有識者との懇談会における主な意見例●
  • ○ 行政、公務員への国民の不信感の背後には、行政の在り方だけでなく、公務と民間のかかわりの不透明性もある。公務員は自ら身を正すとともに透明性を高めることが必要だ。
  • ○ 公務員は国民全体の奉仕者であり、このことが意識から抜けてしまうと駄目だ。公務員はサービス業だということを認識しなければならない。
  • ○ 倫理規程の効果は顕著だったと思う。制度ができて数年経過し、大分こなれてきているようであり、このままやっていけば常識の範囲内になっていくのではないか。
  • ○ 大事なのは常識と良識だと思う。社会の中で常識がどの辺にあるのか、それは良識と照らし合わせるとどうなのかということを一人一人が考えないといけない。
  • ○ 倫理法施行当初は、国家公務員が勉強会や研究会に行きにくいと言っていたが、情報の取りやすさ等は飲み食いのしやすさとは関係はなく、そんなことを言うのはすり替えだと思う。
  • ○ 国民全体の奉仕者である以上、厳正な服務規律が必要だが、職員個人の自覚による部分も大きいので、日常の中での監督者による指導や研修の効果的実施が重要だ。

●図1 倫理保持のために国家公務員の意識や行動は変わったか


(イ)倫理規程で定められた行為規制の内容

職員、民間企業とも、「妥当である」が最も多く、それぞれ45.0%、64.2%となっている。一方、「厳しい」又は「どちらかと言えば厳しい」との回答は、職員では50.4%、民間企業では28.7%となっている。( 図2

また、「厳しい」「どちらかと言えば厳しい」と回答した者に、特に厳しいと思う点を三つ以内で聞いたところ、最も多いのは、職員では「職場の元同僚や元上司であっても利害関係者に該当する場合は規制を受けること」、民間企業では「利害関係者からの飲食の提供は、会議等のときを除き、簡素なものであっても受けられないこと」となっている。( 図3

●図2 倫理規程で定められた行為規制の内容について


●図3 行為規制の厳しい点(三つ以内で複数回答可)


(ウ)倫理規制による影響

倫理規制によって国家公務員が萎縮しているとの意見については、民間企業の58.6%がそうは思わないと回答している。そのとおりだと思うとの回答は26.1%である。( 図4

●図4 倫理規制によって国家公務員が萎縮しているとの意見について


また、倫理規制によって公務員との意見交換や情報収集・提供等がやりづらくなったとの意見についても、そう思わないという回答が民間企業の54.2%を占めている。そのとおりだと思うとの回答は31.7%となっている。( 図5

●図5 倫理規制によって公務員との意見交換等がやりづらくなったとの意見について


イ 公務員倫理モニターに対するアンケート調査

前年度に引き続き、各界有識者(企業経営者、地方自治体の長、学識経験者、新聞社論説委員、労働組合役員、市民団体関係者等)200人に公務員倫理モニターを委嘱し、平成15年5月及び16年1月にアンケート調査を行った。

そのうち、平成15年5月に過去1年程の国家公務員の倫理保持の状況について幹部職員と一般職員に分けて聞いた結果は、幹部職員については、「良くなっている」又は「少し良くなっている」が60.5%、「変わらない」が34.1%、一般職員については、「良くなっている」又は「少し良くなっている」が55.5%、「変わらない」が39.6%となっている。( 図6

●図6 過去1年程の国家公務員の倫理保持の状況をどう思うか



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