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第1編 人事行政

特別寄稿 政治任用 〜専門家の目から見た展望と留意点〜

イギリスとドイツにおける政治任用の実態

 はじめに


1993年に自由民主党の一党優位体制が崩壊して以降、多くの政党や各種団体によりいわゆる「政治任用」制度の導入について提言がなされ、2001年には副大臣等の政治任用職の拡大、各省幹部人事の閣議承認制など政治主導をめざした一連の行政改革が実施に移された。その後、政党再編が進み、政権交代の可能性が高まるにつれ、公務員制度改革の議論において、政治任用をめぐる議論が再び活発化した。こうした議論に資する基礎資料として、2003年度の人事院年次報告書において、先進4か国の政治任用の制度と実情が紹介されている。筆者は、人事院の委嘱を受けて、2004年11月に政治任用の制度がすでに導入されているイギリスとドイツについて、その制度と実態の調査を行った。本稿では、政治任用の概念およびそれが論じられる背景について考察した後、両国の制度及び実情を改めて簡単に紹介するとともに、制度比較の論点や近年両国で見られる傾向について論じ、最後に、それらを踏まえ、わが国における政治任用の在り方について若干の私見を述べることとしたい。

ハインツェン・ベルリン自由大学教授の研究室で



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