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第1編 人事行政

第3部 平成16年度業務状況

第14章 政策評価


行政機関の政策評価に関しては、平成13年に「行政機関が行う政策の評価に関する法律」(平成13年法律第86号)が制定され、平成14年4月より、各行政機関は同法に基づき政策評価を実施している。人事院は独立性の高い専門機関として同法の適用が除外されているが、政策評価の重要性にかんがみ、「人事院政策評価基本計画」(平成14年4月17日人事院会議決定)を自ら策定し、政策評価を実施している。

この基本計画に基づき、実績評価、総合評価の方式により政策評価を実施し、評価結果は政策の企画立案や予算要求等に反映させることとしている。また、毎年度の政策評価実施計画の策定や評価結果の取りまとめに当たっては、評価の客観性を確保し、その質を高めるため、外部の有識者で構成される「人事院における政策評価に関する懇談会」(座長:稲葉馨東北大学大学院法学研究科教授)の意見を聴くとともに、実施計画や評価結果等は公表することとしている。

平成16年度においては、平成16年度の政策目標及びそれを達成するための具体的な施策等を掲げた「平成16年度人事院政策評価実施計画」を策定した。また、平成15年度に行った政策についての評価としては、平成15年4月に定めた「平成15年度人事院政策評価実施計画」に基づき、主要な業務分野における四つの政策目標(12に細分)を達成するための26の主要な施策について実施状況を検証し、その結果に基づいて、それぞれの政策目標の達成状況を評価した。その結果、より一層の取組が必要な施策が一部あるものの、概ね平成15年度の政策目標は達成された。

さらに、平成14年度・平成15年度総合評価として、給与、採用試験及び研修の分野における三つの課題について様々な角度から掘り下げて総合的に評価を行った結果、各課題の問題点が明らかになり、今後の政策への反映の方向も浮かび上がった。また、同時に、平成16年度・平成17年度総合評価に向けて、幹部職員の育成、採用試験及び苦情相談の分野において新規課題を設定した。

●「人事院政策評価基本計画」の人事行政の政策目標(要約)●
  • 政策目標1 社会経済情勢に適応した適正な給与等勤務条件の実現
    • 1―1 給与等勤務条件についての勧告及び制度の整備、適正な制度運用の確保
    • 1―2 職務・職責を基本に実績等を重視した給与への転換
    • 1―3 適正な勤務環境の整備及び健康の保持増進
  • 政策目標2 有為な人材の確保・育成、能力・適性等に基づく人事管理の推進
    • 2―1 採用試験制度の企画、適切な運用及び民間人材の採用の円滑化
    • 2―2 能力・適性に基づく人事管理の徹底に資する制度の整備等
    • 2―3 女性の採用・登用の拡大
    • 2―4 各府省職員合同の研修の効率的かつ効果的な実施
    • 2―5 高齢者の継続雇用の推進及び職員の生涯設計の支援
  • 政策目標3 公正な公務員人事管理の確保・推進
    • 3―1 営利企業への再就職の制限に関する制度の適正な運用
    • 3―2 不利益処分についての不服申立て等への適切な対応
    • 3―3 苦情相談への対応等の充実
  • 政策目標4 職員の職務に係る倫理の保持、倫理法等違反の防止、国民の信頼の確保
    • 国家公務員倫理法・国家公務員倫理規程の適正な運用
●総合評価の課題●

(平成14年度〜平成15年度)

  • ○ 職務・職責を基本とし実績等に基づく給与を実現するための給与制度・運用の在り方 −運用の実態とその背景・問題点−
  • ○ 公務員に求められる資質や能力を検証するものとしての採用試験の在り方 −試験問題の内容及び実施方法の有効性についての検証−
  • ○ 公務員の倫理観のかん養や行政の中立性・公正性についての意識の徹底の視点からの人事院の研修の在り方 −研修内容及びその実施方法についての検証−

(平成16年度〜平成17年度)

  • ○ 公務における幹部要員の育成
  • ○ 公務員に求められる資質や能力を検証するものとしての採用試験 −I種採用試験改善の取組の成果とその検証を中心として−
  • ○ 職員の利益保護及び公務能率の維持増進を図るための苦情相談の在り方 −苦情相談の実状及び苦情相談への対処の検証−

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