前(節)へ 次(節)へ

第1編 人事行政

第1部 人事行政この1年の主な動きと今後の課題

II 民間人材活用の促進

1 官民人事交流の促進


官民人事交流法が施行(平成12年3月21日)されて以降の人事交流の状況をみると、交流採用(民→官)は徐々に人数が増えてきているが、交流派遣(官→民)は少ない人数に止まっており、また、交流派遣、交流採用ともに特定の府省に偏りが見られるところである。

現行の官民人事交流法では、交流派遣職員(官→民)については、国家公務員としての身分を有したまま民間企業の従業員としての業務に携わることとしている一方、交流採用職員(民→官)については、国家公務員として採用される際にいったん民間企業を退職しなければならない仕組みとなっており、これが交流採用を妨げる要因の一つと指摘されている。

このため、交流採用を拡大して行政運営の活性化を図るためには、交流採用職員について、一定の要件の下で交流元企業との雇用関係が継続できるようにする必要があると認め、平成18年2月23日に国会及び内閣に対して、官民人事交流法の改正について意見の申出を行った。

意見の申出に基づき、平成18年3月10日、第164回国会に、「国と民間企業との間の人事交流に関する法律の一部を改正する法律案」が提出された。

意見の申出の概要は次のとおりである。

●意見の申出の概要●
1 交流採用の対象の拡大

交流採用の対象として、民間企業に現に雇用されている者であって国と民間企業との間の人事交流に関する法律の規定により当該雇用関係を継続することができるもの(雇用継続交流採用職員)を加えること

2 雇用に関する取決め

任命権者は、1の民間企業との間において、雇用継続交流採用職員の任期中における雇用及び任期が満了した場合における雇用に関する取決めを締結しておかなければならないこと。この場合において、当該取決めにおいては、任期中における雇用に基づき賃金の支払その他の給付(規則で定めるものを除く。)を行うことを内容として定めてはならないこと

3 雇用継続交流採用職員の服務

雇用継続交流採用職員は、その任期中、2の雇用に関する取決めに定められた内容に従って交流元企業の地位に就く場合を除き、交流元企業の地位に就いてはならないこと

4 雇用継続交流採用職員に関する報告

人事院は、毎年、国会及び内閣に対し、雇用継続交流採用職員が交流元企業において占めている地位を含めて報告しなければならないこと

また、官民人事交流法に基づく交流の推進を図るため、平成17年9月に総務省との共催による各府省人事担当企画官等会議を開催し、各府省に官民人事交流の推進の要請を行い、そのニーズの把握に努めた。さらに、同年10月には社団法人日本経済団体連合会の協力を得て民間企業を対象とした「官民交流のさらなる活用に関する説明会」を開催して官民人事交流推進の気運を盛り上げるとともに、各府省及び各民間企業の交流希望の情報交換を仲介する「官民交流・交流情報共有システム」を新たに設け、交流に関する相談に積極的に応じる等して交流の促進に努めた。


前(節)へ 次(節)へ
© National Personnel Authority