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第1編 人事行政

【第3部】 平成19年度業務状況

第12章 公平審査

第2節 勤務条件に関する行政措置の要求


行政措置要求の制度(国公法第86条)は、職員から勤務条件に関し、適当な行政上の措置を求める要求があった場合に、人事院が必要な審査をした上で判定を行い、あるいはあっせん又はこれに準ずる方法で事案の解決に当たるものである。この制度は、単に職員の勤務条件に関する不平不満の解消を図るというだけではなく、労働基本権を制約されている職員が勤務条件の積極的な改善と適正化を能動的に求めることを保障するものであり、労働基本権制約の代償的機能を果たすものである。事案の処理に当たっては、判定によりその判断を示すことを基本に処理を進めることとしているが、場合によっては、要求内容、事案の性質等に応じてあっせん等により解決を図っている。

行政措置要求の審査は、規則13‐2(勤務条件に関する行政措置の要求)に定められた手続に従って行われる。事案の審査に当たっては、事案処理に関する目標を定め、迅速な実地調査の実施、判定の発出を行い、事案の早期処理に努めている。

平成19年度は、新たに受け付けた38件と前年度から繰り越した4件の計42件が係属したが、その処理状況は、判定を行ったものが1件、取り下げられたものが4件、要求の事由の消滅、審査の対象外等のため却下したものが4件であり、平成20年度に繰り越したものは33件である。(表12‐2資料12‐2

[表12-2]平成19年度行政措置要求事案判定一覧

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