人事院月報 2024年5月号 No.897
17/40

気象大学校は、一学年一五名、全四学年で六〇名の学生を擁する小規模な学校です。しかし、学生及び研修生は気象に関する専門知識だけでなく、公務員としての心構え、災害の防止、質の高い気象情報を常時提供する使命感を身に付けており、卒業生及び修了生は、迅速・正確な気象情報の提供に日夜励んでいます。今後も有為な人材を育成し、皆様の安全・安心に微力ながら貢献してまいります。また、各県に所在する地方気象台は、三〇人程度の職員で構成されており、特に採用・異動直後の職員は周囲に同年代の顔見知りの職員が少なく、不安を感じることがありますが、気象大学校での研修は、全国の地方気象台職員が集まることから、職員間のネットワークを広げる良い機会になっています。研修期間中に専門性を向上しつつ、親睦を深め、その後も交流が続いている様子を見ると、気象大学校で研修を実施して良かったと思います。― 最後に、国民の皆様へメッセージをお願いします。― めています。例えば、大学部においては学生の研究発表を全国の職場で視聴してもらい、多くの先輩職員から実際の職務経験に即した意見をもらえるようにしました。研修部においては座学講義のオンライン化や、通信教育課程にオンラインで教官がアドバイスをすることができる仕組みを導入するなど、オンライン研修の充実を図っています。このほか、力を入れていることとして、知名度向上、基礎学力の確保と新たな技術の修得のバランスの向上、ゲーム世代・スマホ世代の若者に対して魅力ある授業内容・方式の追求があります。― 頼もしく感じられ、そのような成長の瞬間を目の当たりするときにやりがいを覚えます。卒業又は修了後にそれぞれの所属官署で即戦力として活躍し、社会に貢献する姿を見るときは、教職員の間で大きな話題になることもあり、喜びを共有しています。地震や大雨など大きな自然災害が多発する中で、気象業務の役割はますます重要になってきていると思いますが、最近特に力を入れていることはありますか。近年の改革の取組として、教育現場へのITの導入を積極的に進業務を通じてやりがいを感じられるのは、どのようなことでしょうか。新入生又は研修生が気象大学校で勉学に励み、成長していく姿は▲気象大学校生による火山観測実習▲職員の専門性向上に向けた研修の様子15

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る