る機関がキャリアパスウェイ・チームと協議を行い、プログラムの更新を進めます。《キャリアパスウェイズ・ポータルサイト》は、キャリアパスウェイ・プログラムを選択するための最初の窓口で、プログラムのいずれかに登録することにより、募集開始や締切り、プログラムの追加や削除といった情報が参加者に提供されます。プログラムを選択できるよう、主要なタイトルを掲載しています。具体的には、訓練生、見習、高卒者、研修生及びスポンサーシップ、退役軍人、インターンシップ、大卒・院卒者、そして、オーストラリア公務への転職を考えている人向けのタイトルがあります。政府横断的に全ての初任レベル・プログラムへの採用情報を集約することで、プログラムに応募しやすいようにサポートしています。二 《測定が困難なEVP指標の測定》難しいですが、帰属意識は社会的つながりや包摂、貢献、組織との一体性等の要素でキャリアパスウェイのポータルサイトこのサイトには、応募者が自分に適した主な質疑応答帰属意識やスキルの向上を測定するのは構成され、職員意識調査でこれらの要素を測ります。スキル向上についても、スキルレベルに対する職員自身の認識、スキル・ギャップ、自発的学習等も測定し、能力開発につなげています。《職員の定着のための幹部職員の役割》オーストラリア公務全体で取り組んでいる改革の一環として、心理的安全性を非常に重視しており、幹部職員には、各職場で心理的安全性を意識した行動を取ること、率先して模範を示し、職員を導くことが期待されています。《高い人材流動性の下、高度な専門性を必要とする組織やタスクをどう維持するか》長い経験を必要とする特定の職務がありますが、最近採用された職員は、様々な職務を経験したいと考える傾向があります。そこで、職員を一時的に別の職務に異動させ、新たな環境で新たなタスクを経験させる取組を行っています。このようにして、職員は学び、チャレンジする機会を得られ、達成感を味わいつつ、元の職場に戻って経験と専門性を身につけることもできます。この取組は、職員の定着には非常に有効で、専門性の蓄積にも役立ちます。三 まとめ今回の講演で、広範な調査とデータ分析に基づいてEVPが策定されたこと、応募しやすい制度の整備にオーストラリア政府が継続的に取り組んでいることを紹介いただき、多くの示唆を得ました。今後も国際講演会を通じて、各国の最新の事例を学ぶ機会を提供していきたいと思います。講演会(オンライン)の様子21
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