ri-j.jmago験に合格し、気象大学校で四年間学んだ後に地方気象台や本庁での経験を積んだ後、人事異動の一環として気象研究所に配属されるというものです。三つ目は、気象研究所が公募で採用を行うものです。高度な専門知識が必要となったり、先端の研究業績を有する研究者が必要となったときに研究所が直接選考採用する場合があります。選考採用の場合、大学を出てすぐに採用されることはなく、研究機関や大学院での研究実績が必要となります。いずれかの採用ルートに大きく偏っているということはありません。―人事院の主催する国家公務員採用試験を経て入庁した場合、何年目くらいから気象研究所に異動になる可能性があるのでしょうか。[藤原]研究官は本庁でいう係長以上の官職となっていますので、二か所くらい経験した後、早い者でだいたい五年目くらいから研究所に異動になるイメージです。次に、一般の方が気象研究所に親しむ機会についてお聞きしました。―一般向けのイベントはありますか?[藤原]見学は一か月前までの予約制で随時受け入れております。大きなイベントとしては四月の科学技術週間に合わせた一般公開と、例年であれば七月か八月に開催する「お天気フェア」があります。特に夏の方は、小学生がつくば市内にある様々な研究機関を回ってクイズに多数正解すると参加記念品がもらえるというつくば市主催のイベントに参加していることもあり、多くの方に来場いただいています。コロナの影響で三年間オンライン開催としていましたが、昨年は実際に来場いただきました。―今年度の予定はいかがでしょうか。[藤原]例年どおり、四月の一般公開と七月または八月のイベントも行う予定ですが、詳細はまだ決まっていません(注)。―昨年の夏のイベント時にはどのようなものが好評でしたか。[小司]来場した方の誕生日等の記念日の天気図や空気砲などの実験も喜んでいただけました。小学生がターゲットとなっていますので、小学生の皆さんが理科に興味を持ってもらえるようなものを考えて催しを行っています。(注)今年度の実施の有無や詳細は気象研究所ホームページhttps://www今回は研究室の皆様にもお話を伺わせて .m.いただきました。最初に伺ったのは気候・環境研究部第一研究室です。主任研究官の小林さんと原田さんにお話しいただきました。―どのようなお仕事をされているか教えていただけますか。[原田]長期再解析というデータセットの品質評価をすることと、その長期再解析のプロダクトを使って過去の色々な大気現象の解析を行っています。[小林]長期再解析というデータを使って、気候変動について研究しています。気候変動の研究では過去がどうだったかを知ることはとても大切です。私が特に興味をp/をご覧ください。気象学の礎となるデータを扱う仕事企画室の小司さん(取材当時)(左)と藤原さん(右)。小司さんは長年にわたり気象研究所で研究をされていました。11
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