人事院月報 2024年6月号 No.898
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行政諮問会議」を立ち上げました。公務員人事管理の在り方について、聖域を設けることなく、活発な御議論をいただいています。人事院総裁という立場からも、一人の国民としても、今の公務組織が現状のままでは、日本の国力、国際競争力、プレゼンスは更に低下してしまうという強い危機感を抱いています。公務の人材確保は非常に厳しく、危機的状況とも言えます。この危機感を皆様と共有し、公務員人事の制度と運用を、新たな時代にふさわしいものに変革していく、これは「未来への責任」として我々に課せられた使命だと思います。ミッション、ビジョン及びバリュー、いわゆる「MVV」を策定いたしました。人事院の使命やあるべき姿、人事院職員が働く上でのよりどころとなる価値観です。定や策定に向けた検討の動きがあると伺っています。「公務員を元気に 最後になりますが、人事院は本年一月、皆様の組織におかれても、ミッション策今般、人事院が策定したミッションは国民を幸せに」です。職員一人一人が生き生きと働ける環境づくりの先に、国民の幸福があることを強く意識しています。バリューには、「ユーザー視点」という項目も立てています。人事院は、今後も人事行政に関する諸課人事管理官の皆様には、日頃よりそれぞれの府省において、公務員の倫理保持のために御尽力をいただいておりますことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。国家公務員倫理法・倫理規程は、来年四月に施行二十五周年を迎えます。最近の状況につきましては、各府省の御協力もあり、おおむね定着していると考えられる一方、残念ながら、依然として毎年一定数の違反事案が生じていることも事実です。倫理審査会といたしましては、国家公務員の倫理の保持に向けて、職員一人一人の題の解決に向けて挑戦してまいりますので、人事管理官の皆様におかれましては、諸課題の解決に向け、御理解と御協力、御尽力を賜りますようお願い申し上げ、私からの御挨拶とさせていただきます。倫理意識のかん養、倫理的な職場風土の構築、事業者等や国民に対する周知や理解の促進、という三点を重要な施策と考えて取り組んできております。各府省におきましても、倫理に関する研修の定期的な実施、倫理月間における啓発活動、職員からの相談・通報の窓口の設置など、倫理保持に向けて御尽力いただいているところです。このような取組は、直ちに目に見えるような結果を生み出すわけではなくとも、長い目で見れば、着実に倫理保持の実効性をおわりに■    国家公務員倫理審査会会長秋吉淳一郎●公務に対する国民の信頼の確保に向けて秋吉国家公務員倫理審査会会長は、公務に対する国民の信頼の確保に向けて、倫理研修の定期的・計画的な実施や内容の充実、気軽に相談できる職場風土の構築など、信頼確保のための取組を行うよう各府省に要請しました。17

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