人事院月報 2024年7月号 No.899
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 月報編集部筋力トレーニング研究への道谷順天本堂 大学道大哉学院(スたポーにツも健と 康科学研究科教授一九七二年生まれ。国立健康・栄養研究所特別研究員、東京大学学術研究員、順天堂大学博士研究員、近畿大学講師・准教授を経て現職。専門は筋生理学、身体運動科学。「スポーツ科学の教科書」(岩波書店)、「筋トレまるわかり大辞典」など著書多数。NHK「みんなで筋肉体操」、テレビ朝日「モーニングショー」などでも運動の効果をわかりやすく解説している。日本オリンピック委員会医科学スタッフ。日本ボディビル連盟医科学委員。環境省ナッジユニット連絡会議委員およびナッジアンバサダー。みちや)―谷本先生はどのような経緯で現在のお仕事に至ったのですか。大学で筋力トレーニングの科学について学びたかったのですが、当時は競技を行うための体育学部しかなく、行くところがなかったので工学部に進学しました。大学入学後、工学系の本を買うつもりで一万円くらい持って書店に行ったのですが、スポーツ科学のコーナーを見つけて、そちらの本を買い漁ったらお金がなくなってしまいました。それくらい、スポーツ科学の方がやりたかったですね。会社に入ってしばらくして、東京大学大学院の先生でボディビルのチャンピオンの石井直方先生を知って、大学院があるなら目指してみようと思いました。先生に直接連絡して、大学院生にも会いに行ってどんなことをやればいいのかを聞きました。当時仕事がとても忙しく、夜中の二時三時になることもありましたが、毎日必ず一時間は勉強する時間を作っていました。それから会社の床で寝ていました。―今も数多くの講演会やテレビに出演され、加えてご自身の研究もあり、お忙しい 元気によりよく生きるために健康な体は欠かせません。 順天堂大学教授・谷本道哉さんに筋トレ研究に至るまでのお話を伺い、さらに筋トレについての知識と職場内でできる筋トレについて教えていただきました。インタビュー09谷本道哉さん~やるか、すぐやるか――人生110年時代へ~

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