人事院月報 2024年7月号 No.899
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Junor Professional 発言するという気恥ずかしくも貴重な経験ができました。重要な会合になればなるほど、私自身が発言する機会は限りなくゼロに近づき黒子として適切なインプットを部内に行うことが求められますので、そうした意味でも同僚が議長になったことで、期間限定ではありますが貴重な経験が得られていると感じています。予算委員会では各国がUNIDOに求めることを公式に表明するステートメントの読み上げが実施されます。非公式ワーキンググループへの出席と並行して、日本の立場を表明するステートメントの準備を行っています。係では、日本が前年度に補正予算等で拠出を決定したUNIDO事業の開始を祝うキックオフセレモニーの連絡調整等を担当しました。二〇二四年四月、式典は、大使とUNIDO事務局長の共同主催で、プロジェクト対象のカメルーン、パレスチナ、ウクライナの代表や事業を立案した邦人職員等の出席を得て実施されました。具体的には、カカオ豆・コーヒー豆の輸出力強化②のUNIDO事業実施・広報支援の関を狙うカメルーンの事業、農産業の生産過程に目を向けたパレスチナの事業、3Dプリント技術の活用による障害者の就業を促進するウクライナの事業を対象に、事業を立案した職員が事業概要と進捗状況をプレゼンし、当地代表部大使等がプロジェクトの意義についてコメントを行うプログラム構成です。もう一つの重要な担当業務は、国際機関における邦人職員数増加・昇進支援です。日本は「二〇二五年までに国連関係機関で働く日本人職員を一、〇〇〇名とする」という目標を掲げており、外務省は国際機関人事センターが中心となり、若手邦人職員数の増加、中堅・幹部邦人職員数の増加、国際機関を目指す日本人の増加の三つの柱に基づき、邦人職員数増加や昇進に向けたサポートを行っています。この容易とは言い難い目標に対して、具体的には、①JPO派遣制度(注:各国政府の費用負担を条件に国際機関が若手人材を受け入れるより在ウィーン国際機関に配属となった若Officer派遣制度)に手邦人職員の離着任手続・更新手続・財務報告・面談実施、②人事支援要請を受けた場合の関係者との調整、③在ウィーン国際機関の採用・アウトリーチ活動支援、④当地国際機関邦人職員間あるいは当代表部職員との懇談を目的とした大使公邸における新年会開催のための調整などが挙げられます。JapanUNIDOの予算を議論する会合は着任時から数えて三か月後にも予定通り開催され、UNIDOは例年、これら予算関連の会合期間中UNIDO職員や各国代表団との交流の場を夜に設けることから、そちらに顔を出したところ、これまでメールで数通やり取りしたことがあるだけだったUNIDO人事部局で採用を担当している課長に初めて対面で話す機会ができました。その頃、IAEAと外務省本省の担当課が共同で、日本の若者を対象として採用アウトリーチ活動を行ったと聞いていたので、二か年予算の方針を決める重要な会合が終わったことの安心感(とオーストリアワインのせい)で気が大きくなっていたこともi- 日本拠出UNIDO事業キックオフセレモニー国際機関における邦人職員増加・昇進支援採用説明会UNIDOオンライン25

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