そのことから金銀の箔を大いに使用した装飾的な絵画は日本絵画の特徴の一つなのではないかと考え、尾形光琳の紅白梅図にインスピレーションを得て描いたのがこの作品です。二曲一双屏風で、二つのものが対極になるよう、様々なものを相対するように構成しました。右隻では夜のイメージ、左隻では昼のイメージ、散っていく桜と、永遠に形を留める着物の中にある文様としての桜、永遠に色を変えない金箔と、色を変化させる銀箔——。永遠への憧れと、はかないものへの憂いがテーマになっています。この作品は、ニューヨークで展示後、日本に持ち帰り、現在は東京の郷さくら美術館に収蔵されています。この作品も二〇二一年のニューヨークの個展に出品した作品です。この作品では更に実験的な試みを行いました。この作品は風炉先屏風に仕立てられていて、屏風の上部三分の一には杉材を使用し、残り三分の二には薄美濃紙という薄い和紙を使用しています。さらに、薄美濃紙の部分には、裏箔と呼ばれる、紙の裏側から金箔を施すことで柔らかい表情を得ることができる技法を採用しています。金箔は、薄美濃紙全体に裏側から押されているので、写真では分かりにくいですが、肉眼では、光の当たり具合で竹の文様の隙間からも金箔の輝きを感じることができます。この裏箔の技法は、日本独自に発展した技法です。そのため裏箔を使用した作品も、出品する作品の一つにぜひとも加えたいと考えていました。また、和紙と板を組み合わせるといった形式の風炉先屏風は存在しないのですが、絵具3月号4月号竹取の令和3年4月1日発行(毎月1日発行) 通巻第860号人事院860_H1_H4_cs6.indd 1令和3年3月1日発行(毎月1日発行) 通巻第859号人事院859_H1_H4_cs6.indd 1No.860シリーズ コンプライアンスについて考える ~第15回~風通しの良い組織の条件明治大学商学部長・教授 出見世 信之 令和3年度人事院研修の実施計画の概要人材局研修推進課寄 稿人事行政報告2021202121/03/24 10:2621/02/19 11:51公務員関係情報誌公務員関係情報誌No.859人事行政報告人事行政報告2020年度の新規採用職員の意識~総合職試験等からの新規採用職員に対するアンケート調査の結果の概要~人材局企画課 2021年度国家公務員採用試験の施行計画人材局試験課「夜昼桜図」08人事院月報人事院月報
元のページ ../index.html#10