OECD(経済協力開発機構)行政官養成機関ネットワーク(NSG)は、各国の事例の共有、OECDとの連携強化を目的とした行政官の養成を担う機関の国際ネットワークです。公共部門の能力開発活動や研究に携わる一五〇以上の機関が参加し、年次会合が開かれています。今般、人事院がOECDとの緊密な連携に取り組む中でNSG加盟を勧められ、今回は正式加盟前の参加という形態にて、人事院から初めて、矢島国際課長が参加しました。OECDによれば、日本からの参加者としても初めてとのことです。二日間の会合では、世界の公共機関が抱える人事行政、特に能力開発における諸課題について、各国の取組や意見を把握し、また日本の状況についての情報発信も行いました。現在の世界の諸課題に対し、人事院として果たすべき役割、各国やOECDとの関係性などについて、今後の方向性を検討する上での多くの情報を得た貴重な機会となった上、特にOECDとはラウンドテーブル(OECD関係出張報告①)に続き、さらなる連携強化につながりました。今年の年次会合は、五月二八日及び二九日に、アラブ首長国連邦(UAE)の一つであるドバイのモハメッド・ビン・ラシッド行政大学院(MBRSG)で行われました。中東、ヨーロッパ、アジア、中南米、アフリカなどから三三か国、また、国の行政機関、研修所、大学など四一機関が参加しました。プログラムは、開会挨拶、基調講演、三つの本会合と少人数の分科会等から構成されました。コーヒーブレイク、昼食・夕食時にも、議論や交流の時間を効率よく得ることができました。 国際課▲OECDより提供1 はじめに2 会合の概要人事行政報告 5月28日及び29日にドバイで開催された、OECD行政官養成機関ネットワーク(Network of School of Government, NSG)の年次会合に、人事院から初めて、矢島国際課長が出席しました。今回の会合では、「公共部門の変革」という議題の下、リーダーが効果的な変革をどのように主導できるかということや、AI等の新技術と人口動態の変化が労働力に与える影響とそれへの対策などについての情報交換が行われ、日本も議論へ参加をいたしました。31OECD行政官養成機関ネットワーク(NSG)主催「Annual Meeting 2024」への参加報告OECD関係出張報告②──
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