人事院月報 2024年10月号 No.902
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環境省自然環境局国立公園課環境省関東地方環境事務所日光国立公園管理事務所那須管理官事務所仲原 沙希国立公園管理官二川原 みたいと思い、利尻礼文サロベツ国立公園や阿蘇くじゅう国立公園など、実際に足を運ぶようになりました。私の中では特に、利尻礼文サロベツ国立公園のサロベツ原野の景色が印象的でした。私が生まれ育った沖縄の自然といえば、鬱蒼としたジャングルに近いような雰囲気で、自然というとそのイメージだったのですが、サロベツ原野は、広大な湿原の先に、海を隔てて綺麗な山容の利尻島が浮かんでいて、これまで持っていた自然のイメージとは真逆だったこともあり、こんなところが同じ日本にあったのかと、とても驚かされました。それと同時に、開発によってその美しい自然が失われつつある状況も知り、レンジャーの仕事では、現場に赴任して、その自然景観を守り続けていくことに携わることがでるというところに魅力を感じ、環境省を選びました。︱︱入省後はどのようなキャリアパスでしたか。[仲原]入省後、最初に北海道地方環境事務所の野生生物課に配属されました。そこでは、研究目的等での鳥獣捕獲や、希少な植物や昆虫の採取の申請に対して許認可を行う業務を行っていました。それ以外にも 月報編集部環境省自然環境局国立公園課       湧◀︎インタビューにお答えいただいた皆さん(敬称略・取材時の役職です)国立公園には自然保護官・国立公園管理官、通称「レンジャー」と呼ばれる国家公務員がいるのをご存じでしょうか。今回は現地勤務を経験後、環境省の本省にて国立公園に関する業務に携わる仲原さんと、日光国立公園の那須地域にて現地勤務をされている二川原さんにお話を伺いました。〈レンジャーへの道〉︱︱なぜ、環境省を選ばれたのでしょうか。[仲原]私は沖縄県出身で、大学では森林生態学を専攻し、沖縄本島北部のやんばる地域を研究フィールドにしていました。在学中にやんばる地域が国立公園に指定されたことをきっかけに、国立公園という存在を知って、そこから全国の国立公園も見てインタビュー 日光国立公園は12月に指定90周年を迎えます。本インタビューでは、国立公園に携わる仕事の魅力を霞が関と那須の日光国立公園現地から“レンジャー”の業務を中心にお届けいたします。~環境省自然環境局国立公園課&那須管理官事務所を取材しました~12自然と人と

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